ウクライナ紛争が勃発して以来、西側諸国はロシア中央銀行の資産約3000億ドルを凍結している。したがって、米国と英国はキエフ政府の資金としてこの資金のすべてを差し押さえるよう求めている。
具体的には、ジャネット・イエレン米財務長官は今週、米国にはロシアの資産を没収する十分な法的根拠があると述べた。一方、英国のリシ・スナック首相は先週、西側諸国に対し、凍結されたロシア資産の押収に「より大胆」になるよう求めた。
西側諸国は紛争開始以来、ロシア中央銀行の資産約3000億ドルを凍結している。 (写真:ブルームバーグ)
しかし、欧州連合(EU)はそうすることによる法的および財政的影響について警告している。 2月28日、ブラジルのサンパウロで開かれたG20財務相会合の傍らで演説したフランスのブルーノ・ルメール財務相は、イエレン氏の見解に公然と反対した。この動きは西側諸国内の分裂を部分的に明らかにした。
具体的には、ルメール氏は次のように述べた。 「現在、ロシアの資産を没収する法的根拠はない。この措置を実施したいのであれば、さらに多くのことを行う必要があるだろう。」
一方、ドイツのクリスティアン・リンドナー財務大臣は、EUは「短期的には法的に安全で実行可能な措置」として、その収益をウクライナ支援に充てることを検討していると述べた。
2023年にはロシアの凍結資産からの収入は48億ドルに達するだろう。したがって、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は、この資金をキエフ支援に使うことを提案した。
ワシントンはロシアの資産に課税するという考えを支持しているが、同時に法的問題も指摘している。一方、ブルームバーグによると、フランスとドイツ、そして欧州中央銀行は、上記の資産の差し押さえが金融の安定に悪影響を及ぼし、ユーロの準備通貨としての地位に対する信頼を損なう可能性があると最も懸念を表明した。
モスクワは、米国とその同盟国に対し、ロシアの資産を押収しないよう繰り返し警告しており、そのような動きは国際法に違反し、準備通貨と世界金融システムを損なう「窃盗」とみなされると主張している。
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