岸田文雄首相は6月13日、早期総選挙を実施する可能性を否定しないと述べた。岸田氏の発言は、総選挙に向けて岸田氏が早期に衆議院を解散する可能性があるとの憶測が広がる中でのものだ。これは野党が形勢を逆転させる見込みがほとんどないときに与党連合の立場を固めるためによく行われる手段だ。
「私の政権は、国内政策と外交政策の両面で、これまで先送りされてきた課題に取り組んでいる。岸田氏は記者会見で、国会で主要法案の審議が続いていることに触れ、「早期総裁選については、さまざまな要素を考慮した上で、この基本姿勢に沿って判断していきたい」と述べた。
不信任決議
岸田氏は6月13日まで、現時点で早期の総選挙は考えていないと述べ、同様の表現を使っていた。しかしジャパンタイムズによると、日本の首相が記者会見で曖昧な返答をしたことで、この問題に関して「考えが変わった」可能性が浮上したという。
記者会見に先立ち、岸田氏は東京の自民党本部で茂木敏充幹事長と麻生太郎元首相と会談した。
岸田氏にとって、最大野党の立憲民主党が内閣不信任決議を提出したことは、早期の総選挙を誘発し、より高い支持率で新たな任期を求めるきっかけとなる可能性がある。
2023年6月13日、東京の首相官邸で行われた記者会見で、岸田文雄首相がメディアの質問に答えている。写真: ザウィヤ
昨年末に提案された防衛予算の増額のための財源確保法案は、立憲民主党がこれまで断固反対してきたが、現在、参議院の委員会で審議されている。今週後半の最終審議で、立憲民主党は立場を強化し、岸田政権への反対を表明するために不信任決議案を提出する可能性がある。
「野党の不信任決議が早期総選挙のきっかけになれば、我々にとっても良いことだ」と立憲民主党の泉健太代表は6月9日、記者団に語ったが、そのような決議を提出する具体的な時期については言及しなかった。
一方、岸田氏の与党である自民党の有力議員らは、不信任決議案が首相にとって総選挙を実施する十分な理由になると繰り返し主張している。
「不信任決議は内閣不承認の宣言に等しいので、早期採決の正当な理由になり得る」と自民党選挙対策委員長の森山裕氏は先週のテレビインタビューで語った。
国家プロジェクト
日本の出生率は昨年、年間出生数がわずか80万人と過去最低を記録したことから、岸田政権は出生率向上を最大の国家プロジェクトと位置付けている。
岸田首相は6月13日、日本が2030年までに少子化傾向を逆転させる最後のチャンスかもしれないと述べ、今後3年間で子育て予算を70%増額し、出産手当を増額するなど、少子化傾向を逆転させるための政府の新たな対策の詳細も明らかにした。日本の首相は、政府は当初、この対策に資金を供給するために特別債を発行すると述べた。
しかし、野党の一部は、岸田政権が育児政策の財源確保のために大規模な増税を試みていることや、防衛費の拡大計画を批判している。
これに対し岸田氏は、政府は子育て政策で国民の負担を増やすつもりはないと述べ、財源確保のため他の分野の支出を「大幅に削減」すると約束した。
2023年5月21日、広島で開催されたG7サミットで、ウクライナ問題に関する作業セッションを開始する前に、G7諸国(ドイツ、米国、日本、フランス、カナダ、英国)とEUの首脳、およびウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が写真撮影に応じた。写真: CNA
日本では、議会は任期満了前に任期が終了することが多く、政府は主要な政策を実施する前に国民の支持を測る手段として選挙を利用している。
早期総選挙を実施するかどうかの判断にあたり、岸田首相は、増税論議の最終決定、自民党と連立政権を組む公明党との緊張関係、現在国会で第3党となっている野党「日本維新の会」の台頭など、結果に影響を及ぼしうる多くの要因を考慮する必要がある。
また、週末に実施されたNHKの世論調査では、岸田氏の支持率は先月に比べて3ポイント低下した。世論調査では不支持率が6ポイント上昇したことも示された。
日本の首相の支持率低下は、政府がデジタル化を推進する中で発行したマイナンバーカード個人認証システムをめぐる一連の最近の問題と、岸田氏の長男が首相秘書官の職にふさわしくない行為をしたとして解任されたことが原因とみられている。
これまで、岸田氏の支持率は、韓国との関係改善の兆しを受けて3月初旬に急上昇していた。 5月に広島で開催されたG7サミットの成功や、経済面での一連の前向きな兆候(6月初旬に東京株式市場が33年ぶりの高値を記録し、経済が予想よりも速いペースで成長)も、ここ数週間、岸田首相に勢いを与えているようだ。
ミン・ドゥック(ジャパンタイムズ、ラ・プレンサ・ラティーナ、新華社通信による)
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