ロシアとウクライナの代表団は2022年3月29日、トルコのイスタンブールで和平交渉を行った(写真:ロイター)。
NBCは11月3日、匿名の米国当局者の発言を引用し、米国と欧州の指導者らは「紛争終結に向けロシアとの交渉の可能性についてウクライナと静かに協議している」と報じた。
「協議には、合意に達するためにウクライナが何を放棄する必要があるかという非常に大まかな概要が含まれていた」と情報筋は語った。
NBCによれば、先月いくつかの議論が行われたという。これは、ロシアとウクライナの紛争が膠着状態に陥っていることに対する西側諸国の同盟国とパートナーの懸念と、ウクライナへの支援を継続できるかどうかについての懸念を示している。
「ウクライナが緊急和平交渉を余儀なくされるまでには、年末かもう少し時間がかかるかもしれない」とNBCの情報筋は語った。
ウクライナは上記の情報についてまだコメントしていない。
この情報は、ウクライナの反撃作戦が6か月目に入ったものの期待された成果が得られていない状況で発表された。
ウクライナのヴァレリー・ザルジニー参謀総長は、エコノミスト誌との最近のインタビューで、ウクライナとロシアの紛争は広範囲にわたる前線で行き詰まっており、大きな突破口は開けそうにないと語った。
しかし、モスクワはキエフに対するこの評価を否定した。 「戦場はまだ膠着状態には至っていない。ロシアは特別軍事作戦を継続している。設定された目標はすべて達成されなければならない」とクレムリンの報道官ドミトリー・ペスコフ氏は述べた。
ウクライナは6月に反撃を開始したが、これまでのところ、天候が反撃作戦に不利になる前に戦況を一変させるような突破口を開くことができていない。
ロシアとの和平交渉の見通しについて、ウクライナは、ロシアがすべての軍隊を撤退させ、1991年の国境をウクライナに回復した後にのみ和平交渉が行われると述べた。
ウクライナ、特殊部隊司令官を交代
ヴィクトル・ホレンコは2022年7月から11月3日に突然解任されるまで、ウクライナの特殊部隊の司令官を務めていた(写真:ゲッティ)。
ロイター通信は、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が11月3日、2022年7月から同部隊を指揮してきたホレンコ氏に代わり、セルヒー・ルパンチューク氏を特殊部隊の新司令官に任命したと報じた。
ゼレンスキー大統領は11月3日夜のビデオ演説で、ルパンチュク氏が特殊部隊の司令官の役割を引き受けると述べ、新司令官は戦闘と指揮の豊富な経験を持っていると語った。一方、ホレンコ氏はウクライナ国防情報局で「特別任務を継続」する。
また、ゼレンスキー氏は人事異動の具体的な理由については明らかにしなかった。
一方、ホレンコ氏は解雇されたことに非常に驚いた様子だった。
「理由は分からない。解任されたことはメディアで初めて知った。ヴァレリー・ザルジニ参謀総長と話したが、彼も説明できなかった。通常、参謀総長は人事について提案するが、彼は何も提案しなかったと言った。何が起こっているのか分からない」と彼は語った。
ウクライナ特殊部隊は、ロシアが支配する地域、特に2014年にロシアに併合されたクリミア半島での軍事作戦で知られる部隊である。
9月にクリミア半島のセバストポリ市にあるロシア黒海艦隊本部への攻撃や、ロシアの巡視船と潜水艦を損傷させた修理場への襲撃は、ウクライナの特殊部隊が関与していると考えられている。
さらに、ウクライナの特殊部隊は、モスクワが支配する地域で心理戦や情報戦、抵抗組織の結成に関連する作戦も遂行している。
ゼレンスキー大統領は今週、ドローンや自爆艇を使った攻撃を通じて黒海におけるロシアの軍事力を弱体化させるウクライナ軍の取り組みを称賛した。
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