投資家が中東の政情不安を懸念する中、今朝はブレント原油とWTI原油がともに5%上昇した。
10月9日午前の取引開始時点で、ブレント原油の価格は1バレルあたり4.9%上昇し、88.7ドルとなった。米原油WTIも5.1%上昇し87ドルとなった。
この展開は、市場が3月以来最大の週間下落を記録した先週の傾向を逆転させるものである。具体的には、高金利が世界の石油需要に与える影響に対する懸念から、ブレント原油は11%下落し、WTI原油は8%以上下落した。
しかし、10月7日、武装集団ハマスがイスラエルを攻撃し、同国に対して数十年ぶりに最大規模の軍事作戦を開始した。イスラエルはガザ地区への連続空爆で報復した。イスラエルは10月8日、ハマスの武装勢力との衝突で少なくとも600人の民間人と兵士が死亡したと発表した一方、ガザ当局は死者数を370人と報告した。
ANZのアナリストは「中東の政治的不確実性が原油価格を支えるだろう。今後、ボラティリティはさらに高まると予想される」とコメントした。
10月7日朝、ガザ地区からの砲撃によりイスラエルの都市に煙が上がる。写真:ロイター
この出来事は、サウジアラビアとイスラエルの和解に向けた米国の努力を台無しにする可能性がある。サウジアラビアがイスラエルとの関係を正常化すれば、米国との防衛協定を結び、石油生産を増やさなければならなくなるだろう。これは、ロシアとサウジアラビアによる原油生産の引き締めにより過去数か月間続いてきた供給不足の緩和に役立つだろう。
イスラエルはイランが攻撃に関与したと非難しており、市場は現在イランの反応を待っている。米当局は10月8日、イランの役割を調査中だが、まだ証拠は見ていないと述べた。
「今回の攻撃は、供給の継続的な減少と輸送の混乱が続いた場合、石油市場に重大かつ長期的な影響を及ぼすだろう。西側諸国が今回の事件にイランが関与したと確信すれば、イランからの供給と輸出は確実に脅かされるだろう」と、コモンウェルス銀行のアナリスト、ヴィヴェック・ダール氏は述べた。
ハ・トゥ(ロイター通信による)
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