公表されたデータによると、SPDRゴールド・トラスト・ファンドは積極的に金を購入している。今週は金が3トン追加取引され、ファンドは843トンの金を保有することになる。この「サメ」は2週連続で純買いとなり、合計8トンの金を取引した。

ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)の北米担当チーフ市場ストラテジスト、ジョー・カバトーニ氏は、世界の金ETFは地政学的リスクに対応し始めていると述べた。金価格に影響を与える主な要因は、中央銀行による金利引き下げとなるだろう。

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「サメ」は金を買う。写真: キットコ

WGCは、金価格が再び1オンスあたり2,400ドルを超えたことを受けて、世界のETFの流入を注意深く監視している。 WGCによれば、ETFの金保有量は第2四半期に16.2%減少した。

カバトーニ氏は、米連邦準備制度理事会(FRB)が金利を引き下げ始めると、金保有の機会費用が減少すると予測している。これにより、低金利の中で安全性と資産の分散化を求める投資家にとって、金はより魅力的なものとなっている。これは、西洋の投資家を金市場に呼び戻す大きな原動力となるだろう。

これまでのデータでは、金価格の急騰の中、ETFファンドによる売り越しが長期間連続して続いていることが示されている。金価格の上昇は一時的に落ち着き、投資家は購入の機会を捉えている。

Kitcoの金価格は、1オンスあたり2,368ドルで取引週を終えた。 2024年8月の金先物は1オンスあたり2,385ドルで取引されている。

フォーレックスのシニアストラテジスト、ジェームズ・スタンリー氏は、金の長期的な見通しは依然として良好だが、短期的なテクニカルな見通しは厳しいと述べた。

SIAウェルス・マネジメントのチーフストラテジスト、コリン・チェシンスキー氏は、FRBが利下げのシグナルを送れば米ドルが下落し、金価格が急騰する可能性があると述べた。長期的には、ファンドによる貴金属への投資意欲も高まる可能性がある。