米国のアントニー・ブリンケン国務長官は、両国政府が冷え込んだ関係の打開を目指す中、6月19日に習近平中国国家主席と電撃会談し、注目を浴びた北京訪問を終えた。
35分間の会談は、米国も中国も両国関係があからさまな敵意で定義されることを望んでいないというシグナルを送った。
ブリンケン氏と習氏は、習氏が国家指導者らを頻繁に迎える天安門広場の西側にある大きな建物、人民大会堂で会談した。
米国務省が公開した会談記録によると、習主席は「双方は進展を遂げ、いくつかの具体的な問題で合意に達した。これは非常に良いことだ」と述べたが、詳細は明らかにしなかった。
6月19日、北京の人民大会堂に集まったブリンケン氏、習近平国家主席、王毅国家主席をはじめとする中国の外交政策高官たち。写真:AP
習氏はブリンケン氏が中国でどのような合意に達したかは明言しなかったが、これまでの会談で具体的な問題に進展の兆しが見られた。
6月18日、両国は、新型コロナウイルス感染症のパンデミック中にキャンセルされた多くの便について、両国間の航空便を増やすことを協議したと発表した。
中国外務省は声明で、両国は教育交流を奨励することでも合意したと述べ、両国の学生に対するビザ発給が今後さらに増える可能性を示唆している。
習氏は両国が困難を乗り越え、相互尊重に基づく調和を見出すことができると自信を示した。同氏はまた、中国は米国との安定した持続可能な関係を築くことを望んでいるとも付け加えた。
中国国営中央テレビは、習近平国家主席がブリンケン米国務長官との会談中に「世界は安定した米中関係を必要としており、両国は責任感を持って関係に対処すべきだ」と述べたと報じた。
習主席は「中国と米国が仲良くやっていけるかどうかは人類の未来と運命に影響する。両国の成功は脅威ではなく、チャンスとして捉えるべきだ」と述べた。
「中国は米国の利益を尊重し、米国に挑戦したり、米国に取って代わったりすることはない。同様に、米国も中国を尊重し、中国の正当な権利と利益を損なってはならない」と習主席は述べた。
「どちら側も相手側を自らの意志に従わせることはできないし、ましてや相手側の開発の正当な権利を奪うことはできない」と彼は付け加えた。
ブリンケン氏(左)は2023年6月19日、北京の釣魚台国賓館で中国の外交トップである王毅氏と握手する。写真:サウス・モーニング・ポスト
ブリンケン氏は中国指導者に対し、米国政府は「米国、中国、そして世界の利益のため」として中国との関係を責任を持って管理することに尽力していると語り、訪問中の政府高官との会談は「率直」かつ「生産的」だったと述べた。
会談には中国外務省の華春瑩報道官のほか、ニコラス・バーンズ駐中国米国大使や秦剛外相を含む高官らが出席した。
ブリンケン氏の画期的な北京訪問が前向きな姿勢を示したことで、両超大国間の関係がより安定した基盤を築くことができるという期待が高まるだろう。
ブリンケン氏と習近平国家主席の会談は、今年後半にカリフォルニアで開催されるAPEC首脳会議の際に予定されている、ブリンケン氏とジョー・バイデン米大統領との直接会談の土台を築き、今後両国間のさらなる二国間交流のきっかけとなるだろう。
グエン・トゥエット(ブルームバーグ、CNBC、NYタイムズ、SCMPによる)
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