世界金協会(WGC)は、地政学的緊張と中国経済の弱体化により、投資家は金に避難を求めていると述べた。
1月31日に発表されたWGCの「2023年金動向需要レポート」によると、昨年世界で取引された金の総量は4,899トンに達した。この数字は2022年より158トン多い。
2023年に金需要を押し上げる最大の要因は、ロシアとウクライナの戦争、イスラエルとハマスの紛争、そして中国経済の低迷だ。 WGCの中央銀行調査ディレクター、シャオカイ・ファン氏は、これらの要因により2024年も金価格が上昇し続ける可能性があると述べた。
中央銀行と個人投資家が金の購入を増やしたことにより、世界のスポット金価格は2023年12月に史上最高値を記録した。世界の中央銀行による金購入量は2年連続で1,000トンを超えた。
「2023年は中央銀行の金購入額としては過去2番目に多い年となり、2022年の記録に次ぐ規模となる」とファン氏はCNBCのインタビューで語った。
報告書はまた、中国人民銀行が昨年225トンの金を購入し、最大の金購入者であったことも明らかにした。これにより、彼らの備蓄量は2,235トンになった。
「中央銀行が大量の金を購入すれば、個人投資家もこの金融商品に注目するだろう。彼らはこれを個人投資手段として見ることができる」とファン氏は語った。中国の不動産危機も、投資家の金への注目を高めている。
中国の金地金と金貨への投資は2022年に前年比28%増加し、昨年は280トンに達した。 「中国の投資家は他の資産の見通しを懸念している。そのため、ポートフォリオの価値を保つために金に目を向けている」とファン氏は語った。
WGCのデータによれば、中国はインドを抜いて世界最大の金宝飾品購入国となったことも明らかになった。 2023年に中国人が購入した金の宝飾品は合計603トンで、前年比10%増加した。
今年、WGCはインフレの沈静化により金需要が2023年の水準に達することはほとんどないとみている。 「インフレ率が高い時期には、金価格は非常に好調に推移する。しかしインフレ率が低下すると、他の要因に左右されるため、価格は上昇することも下落することもある」とファン氏は述べた。
ハ・トゥ(CNBC、WGCによる)
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