ユーロ圏の商品・サービス価格の伸びは、10回連続の利上げを受けて2年ぶりの低水準に落ち込んだ。
ユーロ圏のインフレ率は10月に2.9%と2年ぶりの低水準に落ち込んだ。これは前月の4.3%から低下し、ロイターがエコノミストを対象に行った調査での3.1%の予想も下回った。
欧州連合(EU)の統計機関ユーロスタットによると、食品とエネルギー価格を除いたコアインフレ率は4.2%に低下した。この水準は9月の4.5%から低下した。
ユーロスタットは「ユーロ圏のインフレの主要構成要素を見ると、食品、アルコール、タバコが10月に最も高い率を示すと予想され、次いでサービス、非エネルギー工業製品、エネルギーが続く」と述べた。
また同機関の暫定推定によれば、ユーロ圏のGDPは第3四半期に0.1%減少した。これまで両党は、地域経済の規模は第2四半期と比べて変わらないだろうと予想していた。欧州中央銀行(ECB)は、20カ国の経済が今年はわずか0.7%、2024年には1%、2025年には1.5%成長すると予想している。
ユーロ圏のインフレは鈍化するが、GDPは減少する。出典:ブルームバーグ
欧州最大の経済大国ドイツでは、第3四半期のGDPが前期比0.1%減となり、ロイター通信がエコノミストを対象に行った調査で予想された0.3%減を上回った。価格調整後では、同国のGDPは前年比0.8%減少した。
通貨圏全体の成長とインフレの状況もまちまちだ。ラトビアは0.6%と最も高い四半期成長率を記録し、ベルギーとスペインがそれぞれ0.5%と0.3%で続いた。四半期ベースではアイルランドが1.8%減と最も大きく、次いでオーストリアが0.6%減となった。
ユーロ圏は過去18カ月間、高インフレに悩まされており、消費者物価は2022年10月に10.6%のピークに達した。ECBはこれに対応して10回連続で利上げを実施し、政策金利を過去最高の4%に引き上げたが、イスラエルとハマスとの戦争継続によるエネルギー価格上昇のリスクがあるにもかかわらず、先週は利上げを一時停止することを決定した。
欧州中央銀行(ECB)理事会は、国内の物価圧力が依然として強いことから、インフレ率は「長期間にわたり高すぎる」状態に留まると予想されると述べた。しかし同庁は、消費者物価上昇のペースは今のところ鈍化していると指摘した。
インフレの鈍化によりECBの神経は和らぐだろうが、利下げが差し迫っていると賭けるのは時期尚早だと専門家は指摘する。ドイツ銀行リサーチの欧州チーフエコノミスト、マーク・ウォール氏は、コアインフレ率は目標の2倍の4%を上回っていると指摘した。 「ECBはインフレの鈍化を確認する必要があるが、それにはさらに6カ月かかる可能性がある」と同氏は付け加えた。
シャオ・グ( CNBCによると)
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