ニジェールの軍事政権はフランス大使のビザと外交特権を取り消し、警察に国外へ連行するよう命じた。
ニジェール軍事政権が8月29日にパリのフランス外務省に送った書簡によると、この西アフリカの国に駐在するシルヴァン・イッテフランス大使は「もはやフランス大使館の外交官としての特権と免除を享受していない」という。
「彼と彼の家族の外交カードとビザは取り消された。警察は彼の国外追放を進めるよう命じられた」と書簡には記されていた。
先週、ニジェールの軍事政権はイッテ大使に48時間以内に国外退去するよう命じた。しかし、フランスは現政権には大使を追放する法的権利はないとして、要請に応じることを拒否した。
ニジェール警察は8月28日、首都ニアメのフランス大使館前をパトロールした。写真: AFP
フランスのエマニュエル・マクロン大統領は8月29日、イッテ大使が毅然としてニジェールの大使館に留まったことを称賛した。
ニジェール警察がイッテ大使追放命令をどのように執行するかはまだ明らかではない。フランスは現在、ニジェールに1,500人の部隊を配備しており、そのほとんどは首都ニアメ近郊の基地に駐留しており、大使館が侵入された場合は介入する可能性がある。
フランス軍報道官ピエール・ゴーディリエール大佐も8月31日、「フランス軍はニジェールにある同国の外交・軍事施設に損害を与える可能性のあるいかなる緊張激化にも対応する用意がある」と警告した。
フランスがクーデター後の軍事政権を承認せず、追放されたモハメド・バズーム大統領への支持を表明したことで、ニジェールとフランスの関係はさらに悪化した。
ニジェールの軍事政権はフランスを繰り返し批判し、バズーム氏の権力回復のために軍事介入を望んでいると非難し、フランスが西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)を支配していると主張している。西アフリカ諸国は常備軍を動員し、ニジェールへの介入の準備ができている。
7月26日、ニジェール軍はバズーム氏を打倒し、暫定軍事政権を樹立した。バズーム氏は自宅軟禁されており、それ以来公の場に姿を現していない。
ニジェールとサヘル地域の位置。グラフィック: AFP
タン・タム( AFP通信による)
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