6カ国における高齢化に関する研究によれば、長寿に対する他の国の考え方とは対照的に、日本人の大多数は100年も生きるとは思っていない。
調査結果によると、日本人の大多数は「100歳になることには多くのマイナス面がある」と考えており、20%強がその年齢まで生きても幸せだろうと考えている。
「100歳まで生きることに対する人々の考え方を見ると、長寿のプラス面を認識していない国は日本だけであることは明らかだ」と研究著者の田中孝氏は報告書の中で結論づけている。
日本人は100歳まで生きると遭遇するかもしれないマイナスの問題を心配しています。 (写真:サウスカロライナ州立大学モーニングスター校)
報告書によると、日本人が抱えるネガティブな側面としては、主に、高齢になって家族の負担になりたくないということと、100歳になった時に心身ともに不調になることなどが挙げられている。米国、中国、韓国、ドイツ、フィンランドの調査回答者も同様の懸念を抱いている。
「しかし、他の国の人々は依然としてポジティブな側面に注目しています」と田中氏は語った。
100歳まで生きたいと答えた日本人はわずか27.4%だったが、ドイツでは52.8%、韓国では53.1%、フィンランドでは58.4%、中国では65.6%、米国では66.7%だった。
この調査は、3月20日の国連の国際幸福デーを記念してセンテナリアン研究所によって実施された。研究チームは、20歳から79歳までの日本人2,800人を対象に、老いについての考えについて調査したほか、他国でも同数の参加者を対象に調査を行った。
横浜市在住の主婦、細村加奈子さん(41)は「100歳まで生きられたら幸せですが、それは自分の面倒を見る体力と精神力があればの話です」と語った。
「たとえ簡単なことでも、誰かに何かを頼みたくないんです。だって、私が彼らの重荷になってしまうから。でも、歩けて頭も冴えているなら、100歳まで生きてもいいんじゃない?」彼女は付け加えた。
細村さんは、年を取るにつれて将来に対して悲観的になるのではないかと心配しているが、親しい家族や友人がいることで前向きな見通しが持てると語った。
90歳の心臓専門医、鈴木誠氏は、沖縄の人々は日本の他の地域の人々とは異なる平均寿命の考え方を持っていると語る。
「ここの人々が長生きする理由はたくさんありますが、最も根本的な理由は『生きがい』です」と彼は言い、人生の目的、存在の理由、そして人生への情熱という伝統的な概念に言及した。鈴木さんにとって「生きがい」とは、那覇市での仕事と沖縄長寿科学研究センターの創設者としての活動である。
生存上の理由以外にも、沖縄の人々の多くは野菜、果物、魚介類を豊富に含む健康的な食生活を維持しており、また強い共同体意識も維持していると鈴木氏は付け加えた。
「もちろん100歳まで生きたいです」と鈴木さんは言う。 「それが起こるかどうかは分かりませんが、健康を維持するよう努力します。」
琉球大学医学部の准教授である64歳の大湾智子さんも、人生に対する前向きな考え方が大切だと同意しており、自身も沖縄の大学で空手を教えているという。
「重要なのは、リラックスして前向きな姿勢でいることだと思います。健康的でバランスの取れた食事も非常に役立ちます」とオーワン氏は述べ、毎日体と心と魂を鍛えることも重要だと付け加えた。
「私の健康状態は非常に良好です。健康を維持できれば120歳まで生きたいです」と彼女は語った。
報告書ではまた、日本人は他の国に比べて人生に満足しておらず、回答者の平均幸福度は10点満点中わずか5.9点にとどまっていることも明らかになった。これは6カ国の中で最も低く、中国が10点満点中7.4点で最も幸福な国となり、次いでフィンランドが6.8点、ドイツが6.6点となった。
日本人も同様に国の将来について悲観的で、日本の「明るい将来」や幸福度や経済成長の可能性の増加に関する質問への回答では最下位となった。
「調査結果を見ると、幸福度を高めるには、自分の生活の良いことに目を向けるだけでなく、周りの人の幸せを感じることも大切だ」と田中氏は語った。
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