スプートニク通信はロシア国防省の発言を引用し、ここ数週間、モスクワ軍はドネツク州の戦略都市アヴディーウカ近郊で多くの勝利を収めたと伝えた。
ロシア軍の進撃により、アヴディーウカ中心部のウクライナ軍の防衛が遮断され、押し戻される恐れがある。
ウクライナ側では、ウクライナ軍の新司令官オレクサンドル・シルスキー将軍が、アヴディーイウカの包囲を解くために軍に補給を試みている。しかし、ロシアに包囲される危険があるため、多くのウクライナ軍部隊が市内の多くの防衛拠点から徐々に撤退している。
オレクサンドル・シルスキー将軍は、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領からウクライナ軍の最高司令官に任命された後、アヴディーウカの防衛線を維持することを誓った。 (写真:ロイター)
ロシアの軍事専門家アンドレイ・コシュキン氏によれば、ウクライナ軍は2014年にアヴディーイウカを奪還した後、同市を「要塞」に変えたという。
「ウクライナは2014年にアヴディーイウカを要塞化した。キエフが市内の掩蔽壕を建設するために使用したコンクリートの量は、ウクライナのいくつかの都市の住宅建設に使用されたコンクリートの量を上回るほどだった」とコシュキン氏は語った。
コシュキン氏によれば、ウクライナ軍は「この都市を難攻不落の要塞にするために多大な努力、資源、資金を投入した」という。
一方、ロシア軍はアヴディーウカを制圧し、同市内のウクライナ軍砲兵部隊はドネツク市の住宅街を砲撃した。コシュキン氏によれば、ドンバスの民間人の安全を守ることはモスクワの主要目標の一つであり、そのためにはアヴディーウカを占領する必要がある。
2月13日午後時点のアヴディーイウカでの戦闘の地図。 (グラフィック:ISW)
さらに、ウクライナ軍をアヴディーウカから追い出すことで、ロシア軍はドネツク地域のさらに西に進軍し、ロシアの町や都市への攻撃を防ぐことができるだろう。
アヴディイウカの戦いでキエフが用いる戦術に関して、コシュキン氏は、シルスキー将軍は就任直後にウォロディミル・ゼレンスキー大統領に約束したように、この戦略都市を守るために全力を尽くすだろうと述べた。
「シルスキー将軍は直ちに予備部隊をアヴディーイウカに動員した。しかし、今のところ彼はアヴディーウカを救えていないようだ。シルスキー氏はゼレンスキー大統領への約束を果たすために他の行動を取るだろう」とコシュキン氏はコメントした。
トラ・カーン(出典:スプートニク)
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