自称イスラム国(IS)過激派グループは、イランのソレイマニ将軍の墓の近くで84人が死亡した二重爆破事件の犯行声明を出した。
ISは1月4日、テレグラムのアカウントへの投稿で、1月3日にイラン南東部の都市ケルマンにある革命防衛隊のカセム・ソレイマニ将軍の墓の近くに群衆が集まった際、ISのメンバー2人が「自爆ベストを爆発させた」と述べた。ケルマーンはソレイマニ将軍の故郷である。
1月3日、イラン南東部の都市ケルマーンでソレイマニ将軍の追悼式が行われていた際、二重爆破事件の現場に到着した救急車。写真: AFP
2件の爆破事件は、ソレイマニ将軍の死後4年を追悼する群衆が集まっていたケルマーン市のサヘブ・アル・ザマン・モスクの墓地近くで発生した。少なくとも84人が死亡し、280人以上が負傷した。
ISの声明では、メンバーがどのようにしてイランに入国し、攻撃を実行したかは詳しく述べられていない。 ISによる攻撃の動機は不明だが、観測筋は、この過激派グループの行動は中東の不安定化を増大させ、ISが台頭する条件を作り出すことが目的だった可能性があると考えている。
イランメディアは当初、現場で「袋爆弾2個が爆発した」と報じた。最初の爆発はソレイマニ将軍の墓から約700メートルの地点で発生し、もう1度は約1キロ離れた地点で発生した。
しかし、イラン通信はその後、匿名の情報源を引用して、最初の爆発は「自爆テロによるもの」だったと報じた。 「2回目の爆発の原因は最初の爆発と似ている可能性が高い」と情報筋は語った。
イランの最高指導者アリー・ハメネイ氏は、テヘランは攻撃に対して強力に対応すると述べた。イランは当初、この攻撃の背後に米国とイスラエルがいると非難したが、ワシントンとテルアビブはこれを否定した。
イラン当局は、二重爆破事件の犠牲者の葬儀が行われる1月5日に大規模な抗議行動を行うよう呼びかけている。
国連のアントニオ・グテーレス事務総長と国連安全保障理事会は爆撃を強く非難した。欧州連合(EU)はこれを民間人に多数の死傷者を出した「テロ行為」と呼んだ。サウジアラビアは、この「悲劇的な事件」においてイランとの連帯を表明した。
ロシアのプーチン大統領はイラン大統領兼最高指導者に書簡を送り、この攻撃は「その残虐さにおいて衝撃的」だと述べた。中国の習近平国家主席も、この爆破事件についてイランのエブラヒム・ライシ大統領に哀悼の意を表し、このニュースを聞いて「衝撃を受けた」と述べた。
ISは2022年にイランのシーア派寺院を襲撃し15人が死亡した事件の犯行声明を出した。 ISは2017年に起きたイラン国会とイランイスラム共和国の創設者ホメイニ師の墓に対する二重爆破事件にも関与していた。
フイエン・レ(ロイター、AFP通信)
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