ロシア中央銀行総裁のエルビラ・ナビウリナ氏は、将来的にさらなる制裁が行われる可能性に備える必要があると述べた。
ナビウリナ氏は12月25日のRBC （ロシア）とのインタビューで、ロシアは過去2年間の経済危機を乗り越えてきたものの、「油断」は禁物だと警告した。彼女は制裁による圧力が強まる可能性があると述べた。したがって、ロシアはこれに備える必要がある。
「制裁は極めて予測不可能だ。だが、我々は制裁圧力が強まるシナリオを想定している。このリスクは常に存在する」と彼女は語った。ナビウリナ氏は、リスクを軽減するためには、マクロ経済と金融の安定を確保する必要があると述べた。
この発言は、ウクライナ戦争が22カ月も長引いて、西側諸国によるロシアに対する一連の制裁措置を引き起こしている中でなされた。今月初め、欧州連合（EU）はロシアに対する第12弾の制裁を発表した。米国もこの国に対する制裁を強化した。
それでも、ロシア経済は持ちこたえているようだ。ロシアの統計局は先月、予備的な推定によれば、同国の第3四半期の成長率は前年同期比5.5％だったと発表した。その中で、小売業、製造業、建設業、農業など多くの経済活動が加速した。これはロシアにとって2四半期連続の経済成長となる。
ナビウリナ氏は2013年からロシア中央銀行総裁を務めている。それ以前はロシア経済発展大臣を務めていた。ナビウリナ氏は、2008年の金融危機から2014年のクリミア併合後にロシアに課された一連の制裁まで、多くのショックを乗り越えてロシア経済を導いてきた。
彼女は、ロシア経済は制裁に非常に迅速に適応し、再構築しつつあると評価した。 「経済再編のプロセスは急速に進んでいる。これは主に企業が迅速に適応したおかげだ」とナビウリナ氏は語った。
彼女はまた、ロシアが多くの課題に直面していることを認めた。 TASS通信は、これは国際決済の問題とロシア金融市場に対する投資家の悲観主義によるものだと伝えた。しかし、ナビウリナ氏は、国内の銀行は来年も利益を上げ、国の経済全体のパフォーマンスに貢献すると楽観視している。
ハ・トゥ（RBC、TASSによる）
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