ウクライナの工兵がヘルソンの野原で多連装ロケットシステムからロケットを掘り出している(写真:ロイター)。
ロシアは11月15日、ウクライナ軍が南部の広大なドニエプル川を渡り、ヘルソン州のロシア支配地域に入り、小集団で作戦を行っていることを初めて認めた。
これに先立ち、ウクライナは11月14日、自国軍が「あらゆる困難にもかかわらず」ドニエプル川東岸に足場を築いたと発表していた。これは、キエフが新たな攻勢戦線を開こうとしているウクライナ南部におけるロシアにとっての大きな「後退」とみられている。
ウクライナ軍報道官は11月14日、ウクライナ軍はドニエプル川東岸からロシア軍を押し戻そうとしていると付け加えた。
モスクワが昨年末から西岸から軍を撤退させ、東岸に強固な防衛線を築いたことを受けて、ドニエプル川はウクライナとロシアの前線の境界とみなされている。
それ以来、ウクライナは繰り返し河川を渡り、ドニエプル川東岸のロシア基地を襲撃してきた。東海岸への上陸成功は、ロシアとの1,000キロ以上に及ぶ前線においてウクライナにとって大きな前進を意味する。
ドニエプル川の位置(写真:BBC)。
ドニエプル川東岸の戦闘地域の拡大により「ロシアの機動力と戦闘能力は著しく低下した」と軍事専門家オレクサンドル・コバレンコ氏はウクライナのメディアRBKに語った。
ロシアが任命したモスクワ支配下のヘルソン州知事ウラジミール・サルド氏は、ウクライナ軍が川を渡ったものの大きな損失を被ったことを認めた。
サルド氏は、ウクライナ軍が鉄道橋から約20キロ離れたクリンキー村までの地域に小集団で展開して作戦していると述べた。
「我々の追加部隊が到着した。敵はクリンキー村に閉じ込められ、爆弾、ロケット弾、重火器、砲弾、ドローンによる地獄の業火が敷かれた」とヘルソン当局者は警告した。
サルド氏はロシアの軍事グループ「ドニエプル」からの情報を引用し、ウクライナ軍は地下壕に閉じ込められていると述べ、ウクライナの攻勢は阻止されるだろうと予測した。
クリンキー村はドニエプル川の近くに位置し、ほぼ1年前にウクライナが奪還したヘルソン市の北東約30キロにある。
一方、ウクライナ南部作戦司令部の報道官ナタリア・フメニウク氏は、前線は「かなり流動的」であり、キエフ軍がロシア軍に圧力をかけていると述べた。
「我々の側からの撃退作戦は、川岸全体に沿って3~8キロのライン上で行われている。今のところ、我々は情報に関して沈黙を要請する…そうすれば、後で大きな成果について発表することができる」とフメニウク氏は付け加えた。
ロシアは湾南東部でキエフの反撃をほぼ食い止めているが、ロシアが実効支配するヘルソン地域へのウクライナの進攻は、ロシアの防衛をさらに広げ、圧力を強める可能性があるとロイター通信は報じた。
ウクライナ大統領首席補佐官のアンドリー・イェルマーク氏は11月14日、「あらゆる困難にもかかわらず、ウクライナ国防軍はドニエプル川の左岸(東岸)に足場を築いた」と発表した。イェルマーク氏は、6月に開始されたウクライナの反撃は「進展」しており、キエフは「勝ち方」を知っていると述べた。
ロシア軍は先週、ドニエプル川東岸とその周辺地域に橋頭保を築こうとするウクライナ軍の試みを自軍が阻止し、キエフに大きな被害を与えたと発表した。
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