150万人のパレスチナ難民がラファに避難中
米国の草案は「現状では、ラファへの大規模な地上攻撃は民間人にさらなる被害を与え、近隣諸国への避難も含め、さらなる避難を強いることになる」としている。
イスラエルが、150万人のパレスチナ難民が暮らすエジプトとの国境の都市ラファを攻撃すれば、ガザの人道危機は沸点に達するだろう。写真:ロイター
イスラエルは、ガザ地区の230万人のパレスチナ人のうち約150万人が戦争の爆撃から逃れるために避難所に避難しているラファ地区を攻撃する計画を立てており、このような行動はガザ地区の人道危機を悪化させるのではないかと国際社会は懸念している。
米国の決議案は、そのような行動は「地域の平和と安全に重大な影響を及ぼすため、現状ではこのような大規模な地上攻撃を実施すべきではないと強調している」としている。
決議案が15カ国で構成される理事会でいつ採決されるのか、あるいは採決されるのかどうかは現時点では不明だ。決議が採択されるには、安全保障理事会の常任理事国5か国(米国、フランス、英国、ロシア、中国)で少なくとも9票の賛成と拒否権発動がないことが条件となる。
アルジェリアが土曜日に安保理に対し、イスラエルとハマスとの戦争における即時人道的停戦を求める決議案について火曜日に投票するよう要請したことを受けて、米国は独自の決議文を提出した。リンダ・トーマス・グリーンフィールド米国国連大使は、アルジェリアの決議案は拒否権発動されるだろうと直ちに示唆した。
「人道法に反する」
一方、ハンガリーを除くすべての欧州連合諸国も月曜日、ガザの人道的惨事を悪化させるとしてイスラエルに対しラファへの攻撃を行わないよう警告した。
「ラファへの攻撃は絶対に壊滅的であり、非道な行為となるだろう」とアイルランドのマイケル・マーティン外相はブリュッセルで行われたEU加盟27カ国外相会議で述べた。
パレスチナ難民がガザ南部のラファ市でパンを買うために奮闘している。写真:AP
会談終了後、ほとんどの首脳が「永続的な停戦につながる即時の人道的停戦、全ての人質の無条件解放、人道支援の提供」を求める共同声明に署名し、発表した。
この声明は「欧州連合加盟26カ国の外相」名で発表されたもので、外交官らはイスラエルの緊密な同盟国であるハンガリーだけが署名しなかったと述べた。
「我々はイスラエル政府に対し、すでに深刻な人道状況をさらに悪化させ、基本的なサービスや緊急人道支援の提供を妨げることになるラファでの軍事行動を控えるよう求める」と大臣らは述べた。
「ラファの街には大勢の人がいて、民間人の犠牲は避けられないということをイスラエルに理解させるよう、引き続き圧力をかけなければならない。これは明らかに人道法の尊重に反する」とEUのジョセップ・ボレル外交政策担当長官は述べた。
ドイツのアンナレーナ・ベアボック外相もイスラエルに対し人道法の尊重を求めたが、ハマスの戦闘員が依然としてラファで活動していることは明らかであるため、イスラエルには「自衛の権利」があると述べた。 「最も重要なことはハマスが武器を放棄することだ」と彼女は語った。
国連のアントニオ・グテーレス事務総長は長年にわたり、ガザでの人道的停戦を求めてきた。国連の援助担当責任者マーティン・グリフィスは先週、ラファでの軍事作戦は「虐殺につながる可能性がある」と警告した。
フイ・ホアン(ロイター、AP通信による)
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