タイの米輸出価格が約30カ月ぶりの最低水準に

タイ商務省によると、米の価格下落は主に、供給が急増している一方で国際市場での購買力が弱いことに関連した外部要因によるものだという。特に、世界最大の米輸出国であるインドは、3月初旬から100％砕米の輸出を再開しており、市場ではより熾烈な競争が起こり、世界の米の価格水準は引き続き大きな圧力にさらされている。

チェンライ県の猫の絵で飾られた田んぼ（写真：ロイター）

タイの貿易業者は、市場の需要が引き続き低迷し、今後2～3か月間は米の輸出価格が改善しない可能性が高いと予想している。

タイのパトンターン・シナワット首相は最近、生産コストが継続的に上昇しているにもかかわらず米の価格が下落している状況で農家を支援するための解決策を検討するよう関係省庁および機関に指示した。

タイのピチャイ・ナリプタパン商務大臣は3月6日、供給過剰による米価格下落に対処するため、インドおよびベトナムと戦略を協議する予定だと述べた。さらに、タイ商務省も貿易促進活動を強化し、新たな輸出市場を模索している。

タイは2024年に995万トンの米を輸出した。これは過去6年間で最高の輸出量であり、2023年と比較して13.4％増加した。しかし、タイの米輸出は2025年に大幅に減少し、わずか750万トンに達すると予想されている。