北朝鮮の金正恩委員長は、敵からの軍事的脅威に「即時かつ強力に」対応できるよう、同国の空軍に戦闘能力の強化を命じたと朝鮮中央通信が12月1日に報じた。金氏は11月30日に空軍司令部を訪問し、新たな指示を与えた。そこで金氏はまた、空軍を北朝鮮軍の「中核戦力」と呼び、戦闘態勢を強化するよう指示した。
韓国と米国の軍事的動き
金正恩氏の訪問は、11月21日夜に平壌が軍事偵察衛星「万里鏡1号」を打ち上げたことを受けて、朝鮮半島で新たな緊張が高まる中で行われた。聯合ニュースによると、平壌は新しい偵察衛星が韓国と米国の複数の軍事基地を撮影したと主張しているが、これまでのところ関連する衛星画像は公開していない。
北朝鮮の金正恩委員長が空軍司令部を訪問(12月1日朝鮮中央通信が公開した写真)
北朝鮮の衛星打ち上げを受けて、ソウルは先週、2018年の南北軍事的緊張緩和合意を部分的に停止した。これに対し北朝鮮は、合意に基づいて停止されていたすべての軍事措置を復活させると述べた。聯合ニュースによると、この声明の後、韓国は北朝鮮が南北非武装地帯(DMZ)に監視所を再建し、兵士と重火器を再配置したことを発見した。
北朝鮮が戦闘能力を強化、米国が新たな制裁を課す
また、聯合ニュースは北朝鮮の新たな動きを受けて、複数の情報筋を引用し、韓国軍が武器だけでなく臨時監視基地の設備も準備していると報じた。韓国当局は、国境付近での北朝鮮の活動を注意深く監視しており、対応に必要な措置を講じると述べた。
また、聯合ニュースは11月30日、米インド太平洋軍(USINDOPACOM)が非武装地帯付近で行われた米軍と韓国軍の合同演習の写真を公開したと報じた。米インド太平洋軍は、この演習は偵察任務に重点を置き、大量破壊兵器や化学兵器、生物兵器、核兵器の脅威に対抗し、共同防衛態勢を強化することを目的としていると述べた。
北朝鮮に対するさらなる制裁
韓国と米国は軍事力の強化に加え、北朝鮮による万里鏡1号衛星の打ち上げを受けて新たな制裁も課した。韓国外務省は12月1日、衛星および弾道ミサイル開発に関与した北朝鮮の個人11人に対して一方的な制裁を課したと発表した。その中には、アメリカ航空宇宙技術局(NATA)のリ・チョルジュ副局長と他の2人のNATA職員が含まれていた。聯合ニュースによると、同機関は万里京1号衛星の建造と打ち上げプロジェクトを主導したとみられる。
金正恩の妹が米国に厳しい声明
韓国の発表は、米国、日本、オーストラリアが北朝鮮の偵察衛星打ち上げをめぐり独自の制裁を発表した同日に行われ、4カ国が同時に北朝鮮に同様の措置を課すのは初めてとなった。その数時間前、米財務省は、北朝鮮の衛星「万里京1号」の打ち上げを受けて、北朝鮮のサイバースパイ集団「キムスキー」と北朝鮮の海外エージェント8人に制裁を課したと発表した。聯合ニュースによると、日本もキムスキー氏を含む北朝鮮の個人5人と団体4つに制裁を課し、オーストラリアは個人7人と団体1つに制裁を課した。
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