ロシアの油田(写真:ロイター)。
ロシアのアレクサンドル・ノヴァク副首相は、モスクワの今年の石油・ガス輸出収入は1000億ドルで、ウクライナ紛争勃発前の2021年に記録された収入とほぼ同じだと明らかにした。
ノヴァク氏はロシア24通信に対し、ロシアの総輸出収入の半分以上はエネルギー部門から得られていると語り、石油とガスの販売が引き続き国の予算に安定した収入をもたらしていると強調した。
ノヴァク氏によれば、ロシアのエネルギー部門は「国内総生産(GDP)の約27%」を占めており、石油とガスの収入は「ロシアの総輸出収入のほぼ57%」を占めている。
同氏はまた、今年のロシアのエネルギー輸出の半分は中国向けであり、インドのシェアは過去2年間で40%に増加したと述べた。
一方、ロシアの原油輸出における欧州のシェアは過去2年間で90%減少し、2021年の40~45%から今年は約4~5%になったとノヴァク氏は付け加えた。
ロシアのエネルギー企業は、ウクライナにおけるモスクワの軍事作戦を受けて西側諸国が課した一連の制裁によりEUへの輸出が減少したことから、供給先をアジアに転換した。さらに、ノルドストリームガスパイプラインの妨害疑惑もロシアの欧州向けガス輸出に影響を与えている。
G7諸国とEU諸国は昨年、ロシアの海上原油価格を1バレル60ドルに制限した。同様の制限は2月にロシアの石油製品の輸出に対しても導入された。この措置は、石油とガスの市場供給を混乱させることなく、モスクワのエネルギー収入を大幅に削減することを目的としている。
しかし、ロシアはこれらの措置は効果がなく、自国の製品に価格上限を課す国々にはエネルギーを供給しないと主張している。
11月14日、フィナンシャル・タイムズは西側当局者の発言を引用し、ここ数カ月間「ロシア産原油は1バレルも60ドル以下で売られていない」と報じた。
エネルギー収入は、17,500件もの制裁を受け、世界で最も禁輸措置が取られている国となったロシアが消耗戦を継続するための経済的可能性を獲得するのに役立つ要因の一つとみられている。
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