茶室での書道
赤い丘の上に白いコーヒーの花が咲く頃、私たちはディリン高原に来ました。標高1000mの高地、仙人の茶室空間に、真の「静」という言葉が表現されています。
それは看板も名前もない茶屋でした。この店は商業目的でオープンしたわけではなく、単にお茶好きの旅行者の立ち寄り場所としてオープンしたものでした。
その日は大雨が降っていました。部屋の中で私たちはクッションの上に足を組んで座り、茶女たちの熟練した手によって淹れられた古代のシャントゥエット茶のカップから発せられる暖かさに囲まれていました。
一口目はほんのり苦味があり、喉に届くと甘い香りが広がります。茶室には線香の煙や書道の文字、紫色の砂岩の急須などが飾られています。しかし、たまたま銅の鐘や木魚の音が欠けているだけなのです。熱いお茶の横にベルがないことは、人々に人生の物足りなさを理解させます。
茶室の空間には沈香の香りが漂う
お茶を楽しみながら、それぞれのお茶の種類の由来や、それぞれのお茶にはどの紫土の急須が使われるのか、香りや味の楽しみ方などについてもお話を伺いました。
レストランの装飾はとても洗練されています。
突然意識が閃いて、紅茶を飲むには口の広いカップの方が適していることに気づきました。夏の白鶴はより酸っぱく見え、冬と春は濃い緑色になります。あるいは、プーアル茶に注ぐと、天目のカップの底が鋭い目のように光り輝きます。
それぞれのお茶の種類に応じて、異なるタイプの紫砂石ティーポットが使用されます。
茶道は古くから、人生を理解し、宗教を実践するための一種の「媒介」文化でした。茶道の根幹は「心」です。茶心を悟るには「技」を修めることです。お茶を淹れる技術は、お茶を淹れるためにお湯を沸かすという小さな作業から始まります。そうやって、日々、それらの作業は徐々に、本来備わった、穏やかで正常な反射になりました。茶道の「日常性」は、小さなことを蔑むのではなく、小さなことを積み重ねて大きなものを作り上げることを人々に教えてくれます。
( Nguoi Lao Dong新聞社主催、 2025年「ベトナムのコーヒーと紅茶を称える」プログラムにおける「ベトナムのコーヒーと紅茶の印象」コンテストへの第3回応募)。
「ベトナムコーヒー・紅茶の印象」コンテストのルール。グラフィック:CHI PHAN
出典: https://nld.com.vn/tra-dao-an-si-196250416213408353.htm
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