フランスのエマニュエル・マクロン大統領(写真:AFP)。
マクロン大統領の両国訪問は、ロシアとの結びつきが強く、中国ともますます接近している地域におけるフランスの影響力拡大を目的としていると、ポリティコは11月1日、エリゼ宮関係者の言葉を引用して報じた。
カザフスタンとウズベキスタンは、それぞれフランス最大と第3位のウラン供給国である。フランスではウランが原子力発電所の燃料として燃やされている。
この訪問は、フランスと現在のEUの主要供給国であるニジェールおよびロシアとの間の緊張が高まる中で行われた。
2022年夏、フランスのウラン需要の15%を供給しているニジェールで軍が権力を掌握し、このアフリカの国が今後も信頼できる供給国であり続けられるかどうか疑問が生じている。モスクワがウクライナで「特別軍事作戦」を開始して以来、不安定さはロシアからのウラン輸入にも影を落としている。
「ニジェールは疑問を投げかけており、EUが原子力部門に制裁を課した場合、ロシアも長期的には疑問を投げかける可能性がある。マクロン大統領の中央アジア訪問は、こうした懸念を回避するのに役立つだろう」と、パリのジャック・ドロール研究所のエネルギー専門家、フック=ビン・グエン氏は述べた。
ロシアの原子力部門はまだEUの制裁の対象になっていないが、EU加盟国はモスクワと距離を置き続けている。
昨年のEUのロシアからのウラン輸入量は2021年に比べて16%減少したが、カザフスタンからのウランは14%以上増加した。
今年初め、国営原子力企業カザトムプロムのイェルジャン・ムカノフCEOはポリティコに対し、欧州からの関心が高まっていると語り、カザフスタンは「欧州の原子力市場に大きく貢献することを目指している」と付け加えた。
フランスの原子力企業オラノはカザフスタンで活動しており、1990年代からウラン鉱山を運営しており、最近ではウズベキスタンでも活動している。
オラノの会長クロード・イモーベン氏も、エネルギー大手EDFのリュック・ルモン氏を含む14人のフランス人幹部とともにマクロン大統領の訪問に同行する予定。
エリゼ宮関係者は、今回の訪問中にエネルギー分野を含む新たな契約や事業提携が発表される予定だと述べた。
EDF はカザフスタン初の原子力発電所への原子炉供給業者としても位置づけられている。
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