11月20日、ロシア国防省は、ウクライナがロシア領内の奥地、ブリャンスク州の軍事施設に向けてATACMS弾道ミサイル6発を発射したと発表した。モスクワの防空部隊はミサイル5発を撃墜し、残りのミサイル1発を損傷した。ミサイルの破片が落下し、施設で火災が発生したが、火はすぐに消し止められた。
この攻撃について、ロシアの軍事専門家アレクサンダー・ミハイロフ氏は「ウクライナのATACMSミサイル配備には米国の軍事顧問が関わっている。この種のミサイルの飛行制御は複雑なプロセスだからだ」と述べた。
軍事専門家は皆、ウクライナが単独でATACMSミサイルを運用することはできず、米国の軍事顧問が必要であることに同意している。 (写真:ブルームバーグ)
ミハイロフ氏は、ATACMSミサイルは米軍の衛星測位データを利用していると分析した。ウクライナ軍はこのデータにアクセスできない。一方、標的と座標の決定も米国の諜報部隊が担当し、ミサイルの設置にも外国の軍事顧問が必要となる。
「ウクライナは米国の顧問なしではATACMSミサイルを発射できなかっただろう」とミハイロフ氏は語った。同時に、米国はATACMSのアルゴリズム、コード、座標入力メカニズムをウクライナ軍に移譲しないことを強調した。
ミハイロフ氏のコメントには、元米国情報部員スコット・リッター氏も同意した。リッター氏によれば、ATACMSミサイルは米軍兵士以外では操作できないという。
リッター氏は、標的のデータは欧州の国防総省情報センターによって特定され、分析されたと述べた。この情報は、民間の暗号化システムを介してウクライナにある米国のリンクステーションに送信され、軍事顧問によってミサイルに読み込まれる予定だ。
「攻撃の計画、ミサイルへのデータの読み込み、ボタンの押下はすべて米国の顧問の手によるものだとみられる。言い換えれば、ロシア領土への攻撃の背後には『米軍』がいる」とリッター氏はコメントした。
紛争が始まって以来、ウクライナが西側諸国から供給された長距離兵器でロシア領を攻撃したのは今回が初めてだ。キエフはこれまでこの任務に国産の無人航空機(UAV)のみを使用していた。
この動きは、ジョー・バイデン米大統領の政権が、ウクライナに対し、ワシントンから提供された長距離ミサイルを使って敵地の奥深くを攻撃することを認めたと米メディアが報じた直後に起きた。ホワイトハウスはこの情報を確認していない。
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は11月19日、ウクライナのATACMSミサイル発射は西側諸国が緊張を高めようとしている兆候だと断言した。
「これは西側諸国がロシアに対して行っている戦争の性質における新たな段階であると我々は考える」とラブロフ外相は述べ、米国とその同盟国がウクライナのミサイル運用を支援していると非難した。
ロシアのプーチン大統領はコメントしていないが、ウクライナがロシア領土を攻撃するために西側諸国の長距離兵器を使用した場合、NATOはモスクワとの直接戦争に突入することになるだろうと述べている。
ATACMS弾道ミサイルは1980年代に米国で開発され、1991年に配備され、HIMARSまたはM270ロケット砲から発射できる。米国は、射程距離がそれぞれ165キロと300キロの2つの派生型を含む約50発のATACMSミサイルをウクライナに移譲したと言われている。
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出典: https://vtcnews.vn/co-van-quan-su-my-van-hanh-ten-lua-atacms-cua-ukraine-ar908668.html
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