ロイター通信は8月9日、ニジェールの元反政府勢力指導者リッサ・アグ・ブーラ氏の声明を引用し、7月26日に追放され、それ以来自宅で拘留されているモハメド・バズーム大統領を復職させるため共和国抵抗評議会（CRR）を設立したと報じた。
アグ・ブーラ氏は声明の中で、ニジェールは国を守る責任のある者たちが仕組んだ悲劇の犠牲者だと述べた。声明では、CRRは軍がニジェール国民の自由選択の権利を否定するのを阻止するために必要なあらゆる手段を講じると述べた。
クーデターグループによってニジェール政府の新指導者に任命されたアブドゥラマネ・ティアニ将軍（右から2番目）
アグ・ブーラ氏は1990年代から2000年代にかけてニジェール砂漠北部で起こったトゥアレグ族の遊牧民蜂起で主導的な役割を果たした。アグ・ブーラ氏の勢力は後に、バズーム氏の前任者であるマハマドゥ・イスフ大統領率いる政府と合併した。
トゥアレグ族は北部の大部分の貿易と政治を支配していると考えられている。アグ・ブーラ氏の発言は、トゥアレグ族に対する同氏の影響力ゆえに、クーデター首謀者たちを不安にさせたのかもしれない。
発表によれば、CRRは西アフリカ諸国経済共同体（ECOWAS）と、ニジェールの軍事政権を終わらせようとしているあらゆる国際的主体を支持している。 CRRはまた、ECOWASのあらゆる任務を遂行する用意があると宣言した。 CRRのメンバーは、ニジェールの数人の政治家が評議会に加わっているが、安全上の理由から名前を公表することはできないと述べた。
ニジェール、西アフリカ連合の最後通告に動じず
アグ・ブーラ氏の挑戦はニジェール国内で内戦が起こる可能性を高めている。ニジェールのクーデターはアフリカ、米国、国連による外交努力を拒否した。一方、隣国マリとブルキナファソの軍事政権はクーデターを支持し、国連とアフリカ連合に対しニジェールへの外部からの軍事介入を阻止するよう求めた。
ECOWAS諸国の首脳らは、8月10日にナイジェリアの首都アブジャで、ニジェール情勢と憲法秩序回復のための武力行使の可能性について協議する予定だ。
ニジェールは干渉の懸念から領空を閉鎖し、8月9日にはフランス軍が騒乱を引き起こす計画を実行していると非難した。同国にはバズーム政権との協定に基づき、米国、フランス、ドイツ、イタリアの軍隊が駐留している。フランス軍機も8月9日の朝にニジェールの領空を故意に侵犯したと非難されている。
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