世界銀行のチーフエコノミストのインデルミット・ギル氏は、ラテンアメリカは今年、外部要因と内部問題の両方により成長の原動力を欠いていると述べた。

ギル氏は、外的要因については、ウクライナ紛争の影響や主要経済国における金融政策の引き締めに言及した。これらの要因は世界的な景気減速を引き起こし、商品価格に影響を及ぼし、ラテンアメリカの多くの国を含む、経済が輸出に大きく依存している国々に影響を及ぼしています。

メキシコのオズンバにある市場で買い物をする人々。

これに加えて、過去 12 か月間、多くのラテンアメリカ諸国ではインフレの高騰により「引き締め」の金融政策が実施されてきました。 WBの専門家によると、金利上昇の影響は実質賃金や消費の減少など、さまざまな結果をもたらし始めているという。

世界銀行は、ラテンアメリカ諸国が今年後半に金融政策を緩和すれば、同地域の2024年の国内総生産(GDP)成長率は2%に上昇する可能性があると考えている。

同地域の主要経済国のうち、ブラジルは今年1.2%、2024年には1.4%の「緩やかな」成長を維持する見通し。ラテンアメリカ第2位の経済大国メキシコは2023年に2.5%成長するが、2024年には1.9%に減速する見通し。

最近の深刻な干ばつの影響により、ラテンアメリカ第3位の経済大国アルゼンチンは、今年は2%のマイナス成長を記録する見込みだ。同様に、チリのGDPは0.8%減少するでしょう。両国の経済は2024年にそれぞれ2.3%と1.8%の成長で回復するだろう。

世界銀行は報告書の中で、「一部のラテンアメリカおよびカリブ海諸国では政治的、社会的不安定性が続いている」と述べ、消費者と投資家の信頼が低下しているとした。多国間金融機関によれば、ペルー経済は今年初めに起きた抗議活動によって大きな打撃を受けた。一方、チリでは憲法改革をめぐる論争から社会不安が高まっている。

報告書はまた、アルゼンチンは依然として高インフレに直面しており、深刻な干ばつを背景にマクロ経済政策の調整が必要になる可能性がある一方、ブラジル政府は公共支出上限の引き上げに関連した問題に直面していると指摘した。

ニュースと写真: VNA