日本政府は、東京が放射性廃水の排出を開始した後に課された水産物の輸入禁止を中国に直ちに解除するよう要請した。
「外交ルートを通じて中国側に抗議し、即時禁止措置を撤回するよう求めている。また、中国政府に対し、科学的根拠に基づき、処理済み汚水の海洋放出の影響について議論するため専門家を派遣するよう引き続き要請していく」と岸田文雄首相は8月24日、東京で記者団に語った。
岸田文雄首相は8月24日に東京で記者団に対し演説した。写真: AFP
岸田外相の発言は、中国税関が8月24日から日本産水産物の輸入を全面的に停止すると発表した後になされた。
同庁は「今回の決定は、福島原発の廃水による放射能汚染による食品安全リスクを総合的に防止するためのものだ。中国の消費者の健康を守り、輸入食品の安全を確保する」と述べた。
中国は7月に日本47都道府県のうち10都道府県からの食品輸入を禁止した。
アナリストらは、日本の水産物輸入禁止は経済的なものというよりも政治的なものだと言う。昨年、日本は871億円(6億ドル)相当の水産物を輸出したが、これは最大の貿易相手国である中国への総輸出量の5分の1に相当する。日本の総輸出額は100兆円近く(6,850億ドル以上)なので、中国の禁止措置の影響はわずかだ。
中国と日本の関係は複雑だ。中国は先週、米国、韓国、日本の3カ国による初の首脳会談を受けて、3カ国間の軍事・経済関係を強化する合意を批判した。
中国税関のデータによると、昨年日本が中国に供給した水産物15万6000トンは、同国の水産物総輸入額188億ドルの4%未満を占めた。エクアドル、インド、ロシアは中国への最大の水産物供給国である。
日本は今日、福島第一原子力発電所から処理済みの放射性廃水を太平洋に排出し始めた。北京は、この行動を「極めて利己的で無責任であり、世界的なリスクを引き起こし、将来の世代に影響を及ぼす」と批判した。
日本の隣国である北朝鮮もこの動きを批判した。北朝鮮外務省は「日本は人類の安全と未来を深刻に脅かす危険な放射能汚染水の放出を直ちに止めなければならない」と述べた。
福島原発の原子力廃水海への排出システム。グラフィック:ロイター
日本は8月24日から17日間、24時間体制で合計7,800トンの水を海に放出する予定だ。東京と国際原子力機関(IAEA)は、水は放射性同位元素を除去するために徹底的に処理され、水素の2つの放射性同位元素のうちの1つであるトリチウムだけが残っていると述べた。
日本は、自国の排水がトリチウム濃度の限度である1,500Bq/l(ベクレル/リットル)を下回ることを確認した。これは、WHOが推奨する飲料水基準の10,000Bq/lの7分の1にあたる。しかし、IAEAと日本の評価は国民と専門家の間で大きな論争を引き起こした。
放射性廃水を排出することは世界中の工場で一般的に行われているが、トリチウムが環境や食品に与える影響については十分な研究が行われていないため、一部の学者は、トリチウムを含む廃水は依然として多くの潜在的なリスクをもたらすと考えている。
フイエン・レ( AFP、ロイター通信による)
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