4月20日、米国下院は、ウクライナ、イスラエル、台湾(中国)に対する950億ドル相当の大規模支援パッケージと、TikTokを禁止すると脅す法案を可決した。
ウクライナ兵士が米国から寄贈されたジャベリン対戦車ミサイルを受け取る。 (出典:AP通信) |
資金の大半、約610億ドルはロシアとの紛争でウクライナを支援するために充てられる。新たに可決された法案は、ウクライナ軍の訓練、装備、およびニーズへの資金提供に約140億ドルを提供する。
キエフはまた、エネルギーやインフラ部門を含むウクライナの経済と予算を支援するために100億ドルの「返済免除または延期可能な融資」を受け取る予定だ。
一方、イスラエルはガザ地区での同国とハマス軍との戦争の中で130億ドルの軍事援助を受けることになる。この資金はイスラエルのアイアンドーム防空システムを強化するために使用される予定だ。
さらに、90億ドル以上が「ガザや世界中の脆弱な人々の緊急人道的ニーズ」に対処するために使われる予定だ。しかし、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)への米国の直接的な資金提供は禁止される。
さらに、米国は潜水艦インフラへの投資や発展途上国における北京のプロジェクトとの競争促進を通じて、中国に対抗するために約80億ドルを費やす予定だ。
この法案はまた、台湾(中国)に数十億ドルの軍事資金を割り当てる。
同じく4月20日に可決された別の法案は、TikTokに対し、中国の親会社であるバイトダンスから撤退することを強制し、さもなければ米国全土で禁止されることになる。
同日4月20日、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、米国下院が数十億ドルの新たな軍事援助を承認したことは、イスラエルと「西洋文明の保護」に対する強い支持を示すものだと表明した。
同時に、イスラエル政府首脳も米国の上記決定に感謝の意を表した。
一方、イスラエルのカッツ外相は、米下院の今回の動きは中東諸国の反対派に「強いメッセージを送る」ものだとコメントした。
一方、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領も4月20日、長らく遅れていた対ウクライナ支援策を米国下院が承認したことを歓迎した。
同党首はソーシャルメディア上の声明で、「この法案が米上院で支持され、バイデン大統領の机に届くことを期待している。アメリカに感謝!」と強調した。
ロシア外務省報道官マリア・ザハルコワ氏は、米下院の決定を受けて、同日4月20日、米国がウクライナ、イスラエル、台湾(中国)に軍事援助を提供することは「世界的な危機を深める」ことになるとコメントした。
一方、クレムリンは、米国下院が長らく延期されていたキエフへの610億ドルの援助パッケージを承認したことで、ウクライナ人の死者が増えることになると警告した。
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