ジェローム・パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、「より好ましいインフレ指標」が見られるまでは金利を引き下げる用意はないと述べた。
パウエル議長は3月29日のサンフランシスコ連銀の会議でこのメッセージを伝え、2年前にインフレ率が40年ぶりの高水準に達して以来初めて利下げを決定する前にさらなる証拠が必要だと述べた。
また、3月29日、米政府は、FRBが好むインフレ指標である個人消費支出価格指数(PCE)が2月は1月比0.3%上昇、2023年の同時期比では2.5%上昇し、年初来月の2.4%上昇を上回ったと発表した。
エネルギー価格は2.3%上昇し、2月の商品価格全体を0.5%上昇させた。対照的に、ホテル宿泊、レストランでの食事、医療、コンサートなどの価格をまとめたサービスインフレ率は1月の0.6%から0.3%に鈍化した。世論調査では、賃金の力強い伸びにもかかわらず物価高が家計の重荷になっていることに対する国民の不満が依然として示されている。
ジェローム・パウエルFRB議長が2023年12月13日に米国ワシントンで講演。写真:ロイター
エネルギーと食品費を除くと、コアPCEは先月、前年同月比わずか2.8%上昇となり、ほぼ3年ぶりの低水準となった。経済学者はコアPCEを将来のインフレ動向の指標とみなしている。パウエル議長は会議で「インフレ率は2%に向けて時折困難な道をたどりながら低下するだろう」と予想した。
2023年にFRBは政策金利を11回引き上げ、23年ぶりの高水準となる約5.4%に達した。金融引き締め政策により、インフレ率は2022年6月のピークである9.1%から低下したが、それでもFRBの2%目標を上回っている。
それに伴って、米国経済は予想ほど落ち込むことはなく、6四半期連続で2%以上の成長を記録しました。雇用市場は好調で、失業率は2年以上4%を下回っており、これは1960年代以降で最長の記録である。
堅調な経済成長とインフレ鈍化の組み合わせにより、FRBが景気後退を招かずにインフレを抑制する「ソフトランディング」を実現するだろうという期待が高まっている。彼らは政策を転換し、今年3回金利を引き下げると予想していることを示唆している。しかし同時に、パウエル氏は、FRBは金利を引き下げる圧力を受けておらず、インフレの動向を引き続き見守る可能性があると述べた。
フィエンアン( AP通信による)
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