米国はエクアドル大統領候補暗殺の背後にいる者たちの逮捕につながる情報に対し500万ドルの報奨金を出すとしている。
「エクアドル大統領候補フェルナンド・ビジャビセンシオ氏の暗殺の首謀者と共犯者の逮捕、あるいは有罪判決につながる情報に対し、報奨金を出すことを本日発表する」とアントニー・ブリンケン米国務長官は9月28日の声明で述べた。
元下院議員で汚職反対のジャーナリストであったビジャビセンシオ氏は、8月9日にキトで射殺された。エクアドルのギジェルモ・ラッソ大統領はその後、ビジャビセンシオ氏の死に関するエクアドル警察の捜査に協力するよう米連邦捜査局(FBI)に要請した。
エクアドル警察は、全員がコロンビア人の犯罪組織のメンバーであるとされる容疑者6人を逮捕した。
「ビジャビセンシオ氏殺害の責任がある国際組織犯罪グループで重要な地位にある人物の身元や居場所を突き止める情報に対しては、最高100万ドルの報奨金を出す」と米国務長官は付け加えた。
エクアドル大統領候補のフェルナンド・ビジャビセンシオ氏が8月に暗殺された。写真:ユーラアクティブ
ブリンケン氏はまた、米国はエクアドル国民を引き続き支援し、暴力犯罪を通じて民主的プロセスを損なおうとする個人を裁判にかけるよう努めると明言した。
ビジャビセンシオ氏はキトでの選挙集会後、ボディーガードに車まで護衛されている最中に3発の銃弾を受けた。現場で治安部隊との銃撃戦の後、容疑者1人が負傷により死亡した。
チンボラソ州出身のビジャビセンシオ氏は、国営石油会社ペトロエクアドルの組合員であり、その後ジャーナリストになった。彼は石油契約で数百万ドルの損失があったことについて発言した。暗殺される前日、彼は石油ビジネスについて検事総長事務所に報告したが、それ以上の詳細は公表されていない。
ビジャビセンシオ氏はラファエル・コレア元大統領を批判し、同大統領に向けた発言で名誉毀損の罪で懲役18ヶ月の判決を受けた。彼はエクアドルの先住民族の土地に逃げ、ペルーに避難したが、2018年に起訴は取り下げられた。
ビジャビセンシオ氏は下院議員として、今年ラッソ大統領の弾劾手続きを阻止したとして野党政治家から批判され、ラッソ大統領は早期選挙を呼びかけた。
8月9日、首都キトでの選挙集会後にビジャビセンシオ氏が暗殺された瞬間。ビデオ: BNOニュース
人口1,750万人の南米エクアドルでは、暴力、麻薬密売、殺人事件が急増する中、10月15日に次期大統領を選ぶ重要な選挙が行われる。専門家らは、ギャング団が経済不安に乗じて、コロンビアとペルーの主要コカイン生産地域の間に位置するエクアドルに活動を拡大していると指摘している。
2016年から2022年にかけてエクアドルでの殺人事件は500%増加し、ラテンアメリカで最も殺人率の高い国の一つとなった。
フイエン・レ(ロイター、アルジャジーラによる)
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