4月21日、中国科学日報は、浙江省の商用原子炉が、細菌感染の検出から水質の監視まで幅広い用途を持つ炭素元素の放射性同位体である炭素14を大量生産していると報じた。
秦山原子力発電所は、中国が独自の炭素14同位体を生産する取り組みを象徴している。写真: CNNC
中国はほぼ全面的に同位元素の輸入に依存しており、カナダ、南アフリカ、オーストラリア、ロシアなどの国から調達している。 「中国の炭素14供給はほぼ完全に輸入に依存しており、価格が高く供給が不安定だ」と中国科学日報は報じた。
2009年以降、世界最大の炭素14供給国であるカナダの国立研究ユニバーサル原子炉が漏洩により生産を停止したため、カナダからの供給は遮断されている。 1年後、原子炉は生産を再開した。
2022年、中国の科学技術日報は、近年、中国は医療用同位元素の90%以上を輸入しており、購入できる同位元素の種類が限られていると報じた。
2021年6月、中国原子能局は他の多くの機関とともに、国内供給の安定化と確保を目的に、中国国内で医療用同位元素を生産する計画の策定を開始した。
この計画は4月20日の午後、浙江省海塩県にある中国核工業集団(CNNC)秦山原子力発電所の重水炉ユニットから同位体が生成されたことで大きな節目を迎えた。これは中国で炭素14同位体の生産に成功した初かつ最大の原子炉です。
この発電所は1992年に初めて稼働を開始し、カナダから技術提供を受けた商業用重水炉を備えた国内唯一の施設である。 CNNCによれば、重水技術は他のタイプの原子炉よりも長期間にわたり安定した高出力運転を可能にするという。
同社によると、秦山工場は量産計画の実現に向け、上海原子力工学設計研究院を含む複数の機関と協力してきたという。
新華社は同工場の尚賢河総経理の発言として、「年間約150キュリーの炭素14同位体を生産できると予想される」と伝えた。シャン氏は、生産量が中国での「市場需要を完全に満たす」のに十分になると予想している。 CNNCによれば、炭素14同位体は今年、中国市場で入手可能になる予定だ。
秦山工場では炭素14のほか、医療にも使用されるルテチウム177やイットリウム90などの同位体を生産できる先進的な照射同位体生産施設も設置している。
一方、世界最強の液体医療同位体実験炉の建設も今年1月に中国南西部の四川省で始まった。
ゴック・アン(新華社通信、サウスチャイナ・モーニング・ポスト紙による)
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