アントニオ・グテーレス国連事務総長は、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が二国家解決案を拒否したことについて警告した。これは世界平和を脅かし、あらゆる場所で過激派を勢いづかせる紛争を無期限に延長することになるだろう。
国連安全保障理事会の閣僚級会合で、アントニオ・グテーレス国連事務総長は「パレスチナ人が自らの完全に独立した国家を建設する権利は、すべての人々に認められなければならない」と強く主張した。事務総長は、二国家解決こそが恐怖、憎悪、暴力の終わりのない連鎖から抜け出す唯一の道であり、イスラエル人とパレスチナ人の正当な願望に応える唯一の方法だと付け加えた。
グテーレス氏は「パレスチナ人が多数、自由、権利、尊厳を実感できないまま国内に残るような一国家解決法は考えられない」と語った。
グテーレス氏はまた、レバノン、イエメン、シリア、イラク、パキスタンがいずれも攻撃を開始しており、中東地域で紛争が激化するリスクが「現実になりつつある」と警告した。同時に、すべての陣営に対し、戦争の瀬戸際から一歩退き、戦争拡大に資金を注ぎ込むことを避けるとともに、賢明な支出を検討するよう求めた。
ネタニヤフ首相がいかなる戦後シナリオにおいてもパレスチナ国家を承認しない姿勢を示したことで、イスラエルの最も近い同盟国である米国との間に亀裂が生じている。ワシントンは、この戦争がイスラエル人とパレスチナ人が平和に共存できる二国家解決に向けた交渉につながるはずだと信じている。
グテーレス事務総長はまた、イスラエルとハマス間の人道的停戦を求める長年の呼びかけを改めて表明し、これは世界から圧倒的な支持を得ている。しかし、イスラエルのギラド・エルダン国連大使は、ハマスが2023年10月7日にイスラエル南部に残忍な攻撃を仕掛けており、戦闘停止は武装勢力に「再編成と再武装」を許すことになるとして、再び停戦を拒否した。
カーン・ミン
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