イエメンとサウジアラビアは、紅海の港湾都市ホデイダに対するイスラエルの前例のない報復攻撃を受けて反応を示した。
イスラエルによるフーシ派への報復攻撃の後、イエメンのホデイダ港のある場所から煙と炎が上がっている。 (出典:AP通信) |
ここ数日、イスラエル軍とイエメンの大半を支配するフーシ派勢力が繰り返し報復し合い、緊張が高まっている。
7月20日、イスラエル軍はイエメンのホデイダ港に対して前例のない空爆を実施し、6人が死亡、80人以上が負傷した。この空爆は、前日にイスラエルのテルアビブ市でフーシ派が起こした攻撃(1人が死亡、8人が負傷)に対する報復だと言われている。
アナドル通信は、イエメン政府が7月21日、テルアビブからの軍事行動は紅海沿岸の同国の「主権の侵害」であるとして、このイスラエルの攻撃を批判したと報じた。
イエメン政府の声明は、この行動は国際法と規範に違反しているとし、イエメンの現在の人道危機を悪化させる恐れのあるこの空爆によって生じるいかなる結果についてもイスラエルが全責任を負うことを強調した。
イエメン政府はまた、今回の攻撃により、2014年10月以来ホデイダ港を支配してきたフーシ派の立場が強化される可能性があると懸念を表明し、国際社会と国連安全保障理事会に対し、世界の平和と安全を守るために行動するよう公式に求めた。
サウジアラビア外務省も同日、イスラエルの攻撃を受け関係各国に自制を求め、イスラエルによるホデイダ市への攻撃は「地域の現在の緊張を悪化させ、ガザでの戦争終結に向けた継続的な努力を妨げている」と述べた。
関連して、フーシ派が運営するアル・マシラテレビ局は、7月21日に米英海軍連合の軍用機がイエメン西部にある同軍の支配下にある2つの港に対して6回の空爆を実施したと報じた。
具体的には、米英連合軍はイエメン北西部ホデイダ市のラス・イッサ港に対して4回の空爆を実施し、さらにホデイダ北部の隣国ハッジャ県ミディ港に対して2回の攻撃を実施した。
今のところ、米英軍事同盟はこの事件について何のコメントも出していない。
イエメン北部の大部分を支配するフーシ派は、ガザ地区のパレスチナ人との連帯を示すため、昨年11月以来、紅海とアデン湾でイスラエルと関係のある商船に対し多数のドローンやミサイル攻撃を行っている。
一方、2024年1月から同海域に駐留している米英海軍連合軍は報復としてフーシ派の拠点への空爆とミサイル攻撃を実施した。その結果、フーシ派は商船や米国、英国の海軍艦艇への攻撃を増加させている。
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