2月14日、米国はウクライナの前線で弾薬が不足していると警告した。また別の動きとして、北大西洋条約機構(NATO)は、加盟31カ国のうち18カ国が今年の防衛費目標を達成すると予測している。
ウクライナ軍の食糧配給が削減され、前線で弾薬が不足しているという報告が増えている。 (出典:AFP) |
ジェイク・サリバン米国家安全保障担当大統領補佐官はホワイトハウスでの記者会見で、ウクライナ軍の弾薬が枯渇し始めていると述べ、下院の共和党議員らの妨害によりキエフに対するワシントンの援助パッケージが凍結されたことに言及した。
そのため、サリバン氏は共和党が多数派を占める米国下院に対し、上院に倣い、ロシアとの紛争に陥っているウクライナへの数十億ドル規模の援助パッケージを速やかに可決するよう求めた。
「これ以上待つことはできない」とサリバン氏は強調した。ウクライナ国民とアメリカの国家安全保障上の利益に対する損害は日々増大しています。リスクはますます高くなっています。何もしないことによるコストも増大しています。ウクライナ軍が食糧配給を断たれたり、前線で弾薬が尽きたりしているという報告がますます増えている。」
同時に、米国国家安全保障担当大統領補佐官は、米国の同盟国と敵対国が「この展開を注意深く監視している」とも強調した。
これに先立ち、ジョー・バイデン米大統領は2月13日にテレビ演説を行い、下院の共和党議員らにウクライナ支援法案を可決するよう求めた。
一方、ウクライナ軍の新司令官オレクサンドル・シルスキー氏も2月14日、米軍の支援の遅れにより前線の状況が極めて困難になっていることを認めた。
また、2月14日にブリュッセル(ベルギー)で開催されるNATO国防相会議に先立ち、NATOのイエンス・ストルテンベルグ事務総長は記者団に対し、国内総生産(GDP)の2%という国防費目標を達成する加盟国の数が、2023年の11カ国から2024年には18カ国に増加すると予測する新たな推計を発表した。これにより、NATO加盟31カ国のうち18カ国が今年国防費目標を達成することになる。
ストルテンベルグ氏によれば、これは記録的な数字であり、この防衛費目標を達成した国がわずか3か国だった2014年と比べて6倍の増加だ。
NATO事務総長は、欧州の同盟国とカナダは10年前にGDPの2%を防衛費に充てるという目標を掲げて以来、防衛費を6000億ドル以上増やす予定だと述べた。ストルテンベルグ氏は、ウクライナ紛争が激化する中、欧州諸国とカナダは昨年、支出を前例のない11%増加させたと述べた。
米国務省報道官マシュー・ミラー氏はこの情報についてコメントし、軍事費目標を満たすためにメンバー数を増やすことの重要性を強調した。彼は他の国々にもこの目標に向けて必要な措置を講じるよう促した。
NATOの防衛大臣らは2月15日にブリュッセルで会合し、欧州の防衛力強化について議論する予定だ。防衛費のほかに、ウクライナへの援助も議題に上がる予定だ。
(DPA、AFP通信による)
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