イスラエル軍はアル・シーファ病院が包囲されたことを否定し、ハマスが医療施設を司令部や隠れ家として利用していると繰り返し非難しているが、パレスチナ武装勢力はこれを否定している。
イスラエル軍は地上と空からガザへの攻撃を続けている。写真:AP
銃撃戦と砲撃は絶え間なく続いた。
イスラエルがハマスを支配地域から根絶することを目的とした攻撃でガザ市の奥深くまで進軍するなか、施設周辺で激しい銃撃と砲撃が行われた。
「銃撃は止むことなく、空爆と砲撃も止むことはなかった」と匿名の目撃者は語った。施設の周囲には誰も近づけない数十体の遺体がある。」
数万人が戦闘から逃れたが、爆発や銃撃が繰り返し発生しているガザ北部の病院に避難している人はまだ多い。
「病院は包囲されており、外に横たわる遺体や負傷者を運ぶ選択肢はない。病院内外への移動は禁止されている」とイスラエル人権医師会はアル・シーファ病院の医師らの発言を引用した。
イスラエルの医師らは、電力不足のため新生児集中治療室が機能停止し、未熟児2人が死亡し、他の37人の命が危険にさらされたと付け加えた。
「アル・シーファの状況は極めて悲惨だ」と医療慈善団体国境なき医師団(MSF)のパレスチナ自治区ミッション責任者アン・テイラー氏は語った。
イスラエルの新たな統計によると、10月7日のハマス過激派による国境を越えた攻撃による死者数は1,400人から1,200人に修正され、そのほとんどは民間人で、約240人が人質に取られた。
ハマスが支配するガザ地区の保健省の最新統計によると、イスラエルの攻撃で1万1000人以上が死亡し、そのほとんどは民間人で、数千人の子どもが死亡した。
ガザでの苦難により、民間人の命を守り、人口密集地域への人道援助を可能にするために5週間の停戦を求める声が高まっている。
フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、イスラエルには自国を防衛する権利があると述べたが、ガザ地区の民間人への攻撃をやめるよう求め、そうすることに「正当性はない」と述べた。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は反撃し、民間人へのいかなる危害もハマスが責任を負っていると述べた。 「イスラエルは民間人への危害を避けるために全力を尽くしており、戦闘地域から退去するよう呼びかけている」と彼は述べた。
病院でパニック
アル・シーファ周辺での衝突に加え、激しい銃撃と砲撃から逃れるためにパレスチナ人が避難しているガザ北部の他の病院でも状況は悲惨だ。
パレスチナ赤新月社は、アルクドス病院周辺での戦闘により、そこに避難している避難民の間に「極度のパニックと恐怖の状態」が生じたと述べた。
ガザの病院ではパニックと恐怖が広がっている。写真:AP
インドネシアの病院長は、燃料不足により、同病院の淡水化プラント、医療用スキャナー、エレベーターへの電力供給を停止せざるを得なかったと述べた。 「病院の稼働率は30~40%程度だ」とアテフ・アル・カロット氏は言う。
インドネシアの病院で負傷した少年、ユセフ・アル・ナジャールさんは、手術を待っているが、電力不足のため必要な機械が動かなくなってしまったと語った。 「とても喉が渇いていたのに、手術が終わるまで食べたり飲んだりすることは許されなかった」と少年は語った。
国連人道問題調整事務所(OCHA)は、ガザ地区の36の病院のうち20が「もはや機能していない」と述べた。
戦闘によりガザのいくつかの道路は瓦礫と化した。ガザ市のアル・ブラーク学校への攻撃で死亡した約50人の遺体がアル・シーファ病院に搬送されたと、病院長が金曜日に発表した。
イスラエルは土曜日、同国軍が学校を空爆し、ハマスの中隊長を殺害したと発表し、同組織が民間人を「人間の盾」として利用していると非難した。
ガザ南部ではここ数日、数万人が避難を余儀なくされている。 OCHAによると、推定3万人以上のパレスチナ人が、金曜日にイスラエル軍が開設した避難経路を通って南に移動した。
しかし、国連機関は「その『回廊』で数回の爆発が記録され、死傷者が出た」と述べた。国連パレスチナ難民機関(UNRWA)によると、10月7日以降、ガザ地区の人口の約3分の2にあたる約160万人が避難を余儀なくされている。
フイ・ホアン(AFP、ロイター、AP通信による)
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