ロイター通信は12月29日、退任するジョージアのズラビシビリ大統領が大統領官邸の外で演説し、大統領官邸を去る意向を表明する一方で、カベラシビリ氏は正当な後継者ではないと主張したと報じた。
「私は皆さんの正当性、皆さんの国旗、そして皆さんの信念を持ってここを去ります」とズラビシビリ氏は大統領官邸の外に集まった支持者たちに語った。
ズラビシビリ氏は、後にカベラシビリ氏を大統領に選出した10月の議会選挙は不正選挙だったと主張した。彼女は自分が依然としてジョージアの「唯一の正当な大統領」であると主張した。

退任するジョージアのサロメ・ズラビシビリ大統領が12月29日に大統領官邸の外で演説した。
カベラシビリ氏は議会で非公開の式典で就任した。 「祖国と伝統を守るための数え切れないほどの闘争を経て、 平和は常にジョージア国民の主要な目標と価値観の一つであったことは、私たちの歴史が明確に示している」と、AFP通信は宣誓式後のカベラシビリ氏の発言を引用した。ジョージア大統領の就任式が国会議事堂内で非公開で行われるのも今回が初めてだ。
ジョージアの野党もカベラシビリ氏に反対する姿勢をとった。一方、与党ジョージア・ドリーム(GD)党とジョージア選挙管理委員会は、10月の選挙は自由かつ公正だったと主張している。与党はカベラシビリ氏が正当に選出された大統領であると主張している。
ジョージアでは大統領が国家元首であり、政府を率いる責任は首相が負う。 BBCは12月29日、ジョージア政府がズラビシビリ氏に対し、退任を拒否した場合は犯罪を犯す可能性があると警告したと報じた。

カベラシビリ氏(右)は12月29日、ジョージア議会本部で大統領に就任宣誓した。
ミハイル・カベラシビリ氏はロシアとの緊密な関係を支持すると言われている極右政治家であり、一方、ズラビシビリ氏といくつかの野党政党は欧州および西側諸国との和解の立場を支持している。与党GD党は、ここ数カ月ジョージアで抗議活動の波を引き起こしてきた欧州連合(EU)加盟計画に関する協議を一時停止した。カベラシビリ氏は、ジョージアと隣国ロシアとの緊張を高めるよう仕向けようと西側諸国の情報機関が計画していると繰り返し批判している。
12月29日、ジョージアでは数千人の人々がジョージア国会議事堂で抗議活動を行った。デモ参加者らは、かつてマンチェスター・シティのサッカー選手だったカベラシビリ氏に対する抗議として「レッドカード」を掲げた。
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