ケルチのザリフ造船所に停泊していたフリゲート艦「アスコルド」は11月4日にウクライナのミサイル攻撃を受けた。 (出典: The Drive)
11月7日、ドライブ紙は、11月4日のウクライナによる巡航ミサイル攻撃でロシア海軍の軍艦が深刻な被害を受けたことを示すソーシャルネットワーキングサイトの画像を引用した。
ビデオに映っていた船は、プロジェクト22800カラクルト級ミサイルフリゲート艦「アスコルド」であると特定された。アスコルドの上部構造は攻撃により、レーダーシステムを含め大きな被害を受けた。攻撃当時、アスコルド号はクリミア半島のケルチ市にあるザリフ造船所に停泊していた。
アスコルド号はまだロシア海軍に就役していないため、死傷者が出たかどうかはまだ不明だ。
フリゲート艦「アスコルド」の上部構造は攻撃で大きな損傷を受けた。 (写真:The Drive)
また、ドライブによると、ミサイルフリゲート艦「アスコルド」はステルス船体設計を採用したカラクルト級の最新版で、カリブル巡航ミサイルを8発搭載できるという。アスコルドの損傷は、船体にはほとんど損傷がなかったものの、修理や再利用が不可能なほどであった。
ウクライナ空軍は、ソーシャルネットワークX(Twitter)上のザリフ工場への攻撃に関する声明の中で、フランスから寄贈されたSCALP-EG巡航ミサイルを搭載したSu-24戦闘爆撃機の写真を掲載し、攻撃におけるSCALP-EGの役割を示唆した。
これは、ウクライナ東部の戦場から250キロ以上離れた港湾都市ケルチを攻撃できるウクライナのミサイルの射程距離にも合致する。一方、ウクライナ空軍が使用しているSCALP-EGとストームシャドウ巡航ミサイルの攻撃範囲は最大300km以上である。
これに先立ち、11月5日、ウクライナ空軍司令官のミコラ・オ・メアチュク中将はテレグラムに、攻撃が発生した当時、ザリウ工場にはロシア海軍の最新鋭の軍艦がいたと投稿した。この船はカリブル巡航ミサイルを搭載できる。
ロシア側では、ロシアが任命したクリミア半島の首長セルゲイ・アクショーノフ氏の最初の声明で、ケルチ造船所への攻撃で死傷者は出なかったと述べた。
しかし、ロシア国防省はその後、自国の軍艦1隻がウクライナの巡航ミサイルによって損傷を受けたと発表した。
攻撃の翌日の11月5日に撮影されたザリフ造船所の衛星画像には、フリゲート艦「アスコルド」の損傷が写っている。
ロシア国防省はまた、同国の防空部隊がザリフ造船所を攻撃した巡航ミサイル15発のうち13発を撃墜したと発表した。ザリフに停泊していた軍艦に命中したミサイルは1発だけだった。
ウクライナは最近、クリミア半島内またはその周辺のロシアの標的に対してミサイル、無人航空機(UAV)、自爆艇を使った数回の攻撃を開始した。
10月30日、ロシアの防空部隊はウクライナがクリミアに向けて発射した8発のストームシャドー巡航ミサイルをすべて撃墜した。 3日後、ロシア軍は半島に接近していたウクライナの無人航空機6機を撃墜した。
9月22日、ウクライナはクリミア半島のセヴァストポリ市にあるロシア黒海艦隊の本部に対してミサイル攻撃を開始した。ロシア当局は、攻撃により黒海艦隊の本部が入っている建物が損傷したと述べた。
ウクライナの巡航ミサイルは、昨年9月の攻撃でもロシアのロプチャ級揚陸艦「ミンスク」とキロ級ディーゼル電気推進攻撃型潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌ」に深刻な損害を与えた。
トラ・カーン(出典:The Drive)
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