9月10日の大雨の後、デルナ市に大量の水が流れ込み、2つのダムが氾濫し、建物全体と多数の住民が地中海に流された。
リビアの都市デルナは2023年9月10日の大雨により洪水に見舞われた。写真:AFP
世界気象アトリビューション(WWA)グループの科学者らは、リビア北東部の大洪水は300年から600年に一度しか起こらない現象だと述べている。
研究者らは、人間が引き起こした地球温暖化により、雨がより頻繁に、より激しく降る可能性が高く、この期間中の降雨量は最大50%増加すると結論付けた。
9月初旬に地中海の大部分を襲った嵐ダニエルに関連する洪水に関する報告書では、気候変動によりギリシャ、ブルガリア、トルコで大雨が発生する可能性が10倍、リビアでは最大50倍に増加していることがわかった。
しかし研究者らは、紛争やダムの不適切な維持管理など他の要因が「異常気象を人道的災害に変えた」と強調した。
異常気象の増加における地球温暖化の潜在的な役割を明らかにするために、WWAの科学者たちは気候データとコンピューターモデルを使用して、産業革命以前から約1.2度温暖化した今日の気候と過去の気候を比較した。
しかし今回の場合、研究は、特にリビアにおける観測気象観測所のデータが不足していることと、気候モデルでは正確に表現されていない狭い地域で現象が発生したことから限界があると研究者らは述べた。
つまり、この研究結果は「数学的な不確実性」に左右されるが、現在の温暖化などの要因が降雨量の10%増加と関連していることから、研究者らは「気候変動がこれらの出来事の発生確率を高めたと確信している」と研究では述べている。
リビアでは、「長引く武力紛争、政情不安、根本的な設計上の欠陥、ダムの不十分な維持管理がすべて災害の一因となった」と著者らは指摘している。
「この壊滅的な災害は、気候変動によって引き起こされた異常気象が人為的要因と組み合わさって、より多くの人々、財産、インフラが洪水の危険にさらされ、さらに大きな影響を生み出していることを示している」と赤十字事務局長のジュリー・アリギ氏は述べた。
マイ・ヴァン(AFP、CNAによる)
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