NATO事務総長イエンス・ストルテンベルグ氏(写真:ゲッティ)。
11月29日の記者会見で、NATOのイエンス・ストルテンベルグ事務総長は、噂されていたようにNATO諸国がウクライナにロシアとの交渉のテーブルに着くよう圧力をかけていないと断言した。
NATO首脳らは、ウクライナへの軍事援助は「平和への道」であり、ウクライナが戦場で強くなればなるほど交渉の席での立場も強くなるとの見解を強調した。
ストルテンベルグ氏は、NATOはモスクワがウクライナにおける現在の紛争の平和的解決を見出そうとする善意を持っている兆候を全く見ていないと述べた。
NATO首脳によると、西側諸国はロシアに対し戦場では勝てないことを示す必要があり、それは同盟国やパートナーがウクライナへのさらなる軍事援助を継続する必要があることを意味する。
ストルテンベルグ氏は、ウクライナの6か月に及ぶ反撃についてコメントし、昨年キエフが戦争開始以来ロシアが支配していた領土の半分以上を奪還したのとは異なり、ウクライナは戦場で大きな進展を遂げていないと認めた。
しかし、彼は次のように述べた。「軍事的成功という観点から見ると、ウクライナは依然として大きな成果を達成した。前線後方深くのロシア軍施設への攻撃、モスクワの航空機やヘリコプターの破壊などだ。艦隊を保有していなくても、ウクライナはロシアに黒海艦隊の艦艇をノヴォロシースクへ移動させ、黒海の穀物回廊の開通に貢献できる」
ロシア側では、セルゲイ・リャブコフ外務次官が、米国がキエフにモスクワとの交渉のテーブルに着くよう圧力をかける可能性があるとの報道があるにもかかわらず、2024年にウクライナで停戦が実現する見込みはないと述べた。
これはキエフと西側諸国がモスクワに対して完全に受け入れがたい姿勢を取っているためだとリャブコフ氏は説明した。
「米国は、ウクライナのゼレンスキー大統領の和平案をマントラのように扱い、合意の唯一の基盤とみなす西側諸国の先頭に立っています。このような基盤はいかなる合意にも役立たず、対話を妨げるだけです。したがって、我々はいかなる検討もする準備ができていません」とロシア外交官は述べた。
ロシアとウクライナが来年停戦に達するかどうかとの質問に対し、リャブコフ次官は「停戦は実現しないと思う。我々の特別軍事作戦が目的を達成することを期待する」と答えた。
関連するもう一つの展開として、11月29日のウクライナ・NATO会議の傍らで演説したウクライナのドミトロ・クレーバ外相は、キエフはロシアとの現在の紛争における目標を決して放棄しないと宣言した。
「我々の戦略的使命は1991年の国境を回復することであり、その目標達成を阻むものは何もない」と彼は強調した。
クレーバ氏は、キエフはロシアとの和平合意に達するために譲歩すべきだという意見をウクライナ当局は聞いていると述べた。しかし、彼はウクライナがロシアに対して領土的譲歩をすることは決してないと明言した。
[広告2]
ソース
コメント (0)