北半球では数千万人が猛暑の影響を受けており、7月は記録上、世界的に最も暑い月になると予想されている。専門家は、地球温暖化の原因となる排出量を削減しなければ、事態はさらに悪化するだろうと警告している。
7月19日、アテネのニューペラモスで発生した森林火災。写真:AFP
今月、南ヨーロッパ、米国の一部、メキシコ、中国では気温が45度を超える猛暑が続いている。
世界気象アトリビューション(WWA)グループの科学者らは、気温に関する新たな分析で、気候変動がなければヨーロッパや北米の一部で熱波が発生することは事実上あり得なかったことを発見した。
研究チームは、地球温暖化により中国の気温が50倍高くなる可能性が高まっていることを発見した。 「気候変動の役割は非常に大きい」とロンドン大学インペリアル・カレッジ・グランサム気候変動・環境研究所の気候科学者フリーデリケ・オットー氏は語った。
異常な気温が南北アメリカ大陸の大半を襲っており、米国の一部地域では3週間連続で43度を超える記録的な気温が続いている。
ギリシャ本土と島々で発生した火災により、数万人が避難を余儀なくされ、観光客は避難用飛行機を急いで利用しなければならなくなり、ギリシャ首相は国が「戦争状態」にあると発言した。
北京では、中国当局が、暑さとオゾン汚染への曝露を減らすため、高齢者には屋内にとどまるよう、また子どもたちには屋外での遊び時間を減らすよう呼びかけている。
科学者たちは、1800年代後半以来、世界的に気温が約1.2度上昇した気候変動により、熱波が全体的に高温、長期化、頻発化したと結論付けている。
北半球の7月の熱波が、温暖化がなければ予想されていたものからどの程度逸脱しているかを追跡するために、WWAの研究者オットー氏と同僚は気象データとコンピューターモデルシミュレーションを使用して、現在の気候と過去の気候を比較した。
オットー氏は、過去にこれほどの猛暑が発生することは「基本的にあり得なかった」と述べた。 「化石燃料を燃やし続ける限り、こうした極端な状況はますます増えていくだろう」と彼女は語った。
研究者らは、こうした深刻な熱波が北米では約15年に1回、南ヨーロッパでは約10年に1回、中国では約5年に1回発生する可能性があることを発見した。
そして、各国がパリ協定の約束を果たして排出量を急速に削減しない限り、気温が2度上昇すれば、こうした現象はさらに頻繁に発生し、2年から5年ごとに発生するようになると予想される。気温上昇は約30年後に起こると予想されている。
先週、NASAのトップ気候学者ギャビン・シュミット氏は記者団に対し、2023年7月は記録が始まって以来最も暑い月になるだけでなく、「数百年、いや数千年」で最も暑い月になるだろうと語った。
世界保健機関は最近、猛暑が医療システムに負担をかけ、高齢者や乳幼児、子供たちに影響を与えていると報告した。 WHOは、心臓病、糖尿病、喘息の患者について特に懸念していると述べた。
マイ・アン(AFP、CNAによる)
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