米国のハイテク大手アップルは、独自のiPhoneエコシステムの周囲に反競争的な「柵」を築いたとして、ジョー・バイデン大統領の政権から訴えられた。
米司法省(DOJ)は、アップルが「広範な排他的慣行」を利用して、米国人のスマートフォンの乗り換えや、企業によるiPhoneユーザーへのアプリ、製品、サービスの提供を困難にしているとして、ニュージャージー州連邦裁判所に訴訟を起こした。連邦政府は16州の司法長官とともにこの民事訴訟の提起に加わった。
米国政府がアップルを訴える。
「企業が独占禁止法に違反しているからといって、消費者が値上げを払うべきではない」とメリック・ガーランド米司法長官は述べた。我々は、アップルが競合他社より価格面で勝っているだけでなく、連邦反トラスト法に違反することでもスマートフォン市場で独占力を維持していると主張している。挑戦を受けなければ、Apple はスマートフォンの独占を強化し続けるだろう。」
訴訟では、iPhoneの独占により、同社の時価総額は2兆6000億ドルを超え、マイクロソフトの3兆2000億ドルに次ぐ「非現実的な評価」となり、消費者や他のテクノロジー企業が犠牲になっていると主張している。司法省の訴訟が発表された後、同社の株価は4.1%下落し、時価総額は1000億ドル以上吹き飛んだ。
この訴訟は、EUが競争法違反を理由にアップル社に18億4000万ユーロ(20億ドル)の罰金を科してからわずか数週間後に起きた。同社は、Spotifyなどの競合サービスプロバイダーがiPhoneユーザーに安価な音楽サブスクリプションの代替手段を通知することを阻止したとされている。
アップルは競合他社の進出を阻止することでスマートフォンアプリ市場を独占しているとも言われている。
同社は米司法省の主張を否定した。同社の広報担当者はメディアに対し、この訴訟は「ハードウェア、ソフトウェア、サービスが交差する、人々がアップルに期待するような技術を開発する当社の能力を阻害する可能性がある。また、政府が人間の技術の設計に深く介入する権限を与える危険な前例となるだろう」と語った。
訴訟が成功すれば、アップルはiPhoneやApple Watchなど、最も利益率の高い製品の一部を変更せざるを得なくなる可能性がある。この訴訟により、同社は競争を促進するために一部事業の売却を余儀なくされる可能性もある。カウンターポイント・リサーチによれば、昨年第4四半期の米国スマートフォン市場シェアはiPhoneが64%を占め、サムスンの18%を大きく上回った。
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